世の中の真実がわかる「確率」入門

世の中の真実がわかる「確率」入門

著者 小林道正(こばやし・みちまさ)

偶然を味方につける数学的思考力

はじめに

 毎日の生活の中で、「確率」という言葉は頻繁に使われていますし、自然に耳に入ってきます。


 この世の中は偶然性から成り立っていますし、私たちの毎日の生活は、確率的に動いていくと言わざるを得ません。


 それは、私たちの住んでいるこの世の中の真実の1つです。


 日常生活において、確率を知っていると知らないとでは、大きな違いがあります。世の中のウソや間違いに惑わされることなく、確率を活かして、根拠に基づいた判断ができるかどうか? 人生の幸せは、これにかかっているのです。


 
 本書では、世の中の確率的なカラクリを解き明かす話題を、たくさん集めてみました。


 確率は生きていく上で不可欠です。しかし、「確率」の本当の意味を理解している人は極めて少ないのが現状です。そのために誤解して、「今後○年以内に大地震が起きる確率」が80%などと聞くと、恐れおののいたりする人が多いし、逆に、原子力発電所での事故が起きる確率が低いと聞いて、楽観視していて大きな被害に遭う人も多いのです。


 本書は、確率の意味を正しく理解して、日々の生活の中で「確率」を活かし、確率を積極的に活用して、賢く判断するコツを身につける本です。


 このような「世の中の真実がわかる」力は、人生を楽しく、幸せに過ごすための指針を与えてくれるでしょう。


 実は、「確率」にはいろいろな意味があり、確率の値の定め方にも多様な方法があるというのが真実なのです。

 
 客観的な意味としては、
「これから起こることの事柄の可能性を数値で示したもの」
ということになるのですが、その他にいろいろな意味で表現されています。それらは派生した意味であって、本来は、
「客観的に起きている、偶然現象における事象の起きる規則性を数値で表した概念」
より具体的には、
「多数回の試行の間に、その事象が起きる相対頻度の安定していく値」
なのです。これらの関係については、本編の中で詳しく説明していきます。

  
 
 私は確率論を専門とし、特に確率の意味、客観的根拠、歴史、そして中学・高校・大学での確率や統計の指導方法を中心に研究しています。これまでの研究成果を活かして、皆さんに確率に親しんでもらえるよう工夫したつもりです。


 確率に興味を持たれ、世の中の真実を見抜き、人生を豊かに、幸せに過ごせる方が増えることを期待しています。

著者 小林道正(こばやし・みちまさ)

1942年長野県生まれ。1966年京都大学理学部数学科卒業、1968年東京教育大学大学院修士課程修了。1980年から中央大学経済学部の教授を務 め、2013年退職。現在、中央大学名誉教授。専門は、確率論、数学教育。数学教育協議会前委員長で、小中高校の数学教師とともに算数や数学を楽しくわか りやすく教える運動を進めている。趣味はクラシック音楽で、自らバイオリンを演奏するほど。著書に『経済・経営のための数学教室 経済数学入門』(裳華 房)、『デタラメにひそむ確率法則 地震発生確率87%の意味するもの』(岩波科学ライブラリー)、『数とは何か? 1、2、3から無限まで、数を考える 13章』(ベレ出版)、『算数・数学つまずき事典』(共編、日本評論社)など多数。

[B1967]

世の中の真実がわかる「確率」入門 偶然を味方につける数学的思考力

小林道正

生命保険や宝くじ、「ガチャ」のカラクリとは?「○年以内に地震が起きる確率」って何?日常で出会う「確率」を理解し、人生に活かす。

定価 : 本体900円 (税別)

ISBN : 978-4-06-257967-4

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