【サイエンス 7days】第13回 4月25日~5月1日

  • 2016/04/25

    • ニュース

    【サイエンス 7days】
    第13回 4月25日~5月1日

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第13回 は 今日4月25日から5月1日までの一週間をみていきましょう。

     

    4月25日 DNA構造の論文が発表される(1953年)

    分子生物学者ジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックが、科学雑誌『Nature』に「ワトソン―クリックのモデル」と呼ばれるDNA(デオキシリボ核酸)の2重らせん構造モデルを発表しました。平行逆向きに並んだ2本のDNA鎖が右巻きのらせんを描くという、たった1ページの論文が、分子生物学の革命を引き起こしたのです。

     


    ワトソンとクリックの論文(赤線枠内)
    http://www.nature.com/nature/dna50/archive.htmlより

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    『DNA(上・下)』
    ワトソンDNAを語る。遺伝学の歴史から、クリック、ウィルキンスとの出会い、二重らせん発見のドラマ、遺伝子組み換え農業、ヒトゲノム計画の舞台裏まで、分子生物学の第一人者が赤裸々に語ります。

     

    4月26日 チェルノブイリ原発事故(1986年)

    30年前のこの日、ウクライナ共和国キエフ近郊にある原子力発電所で、黒鉛減速軽水沸騰冷却型の4号炉が激しい爆発事故を起こしました。原因は、試験中に誤って制御棒を抜いてしまったヒューマン・エラーと考えられています。事故直後の消火活動で、消防士ら30人以上が死亡し、さらに、まき散らされた大量の放射性物質によって、甲状腺がんや白血病など深刻な被害が発生しました。4号炉は事故から半年ほどで「石棺」と呼ばれるコンクリートの建物で覆われましたが、現在、ひび割れなどの劣化が進行しており、石棺をまるごと覆うシェルターの建設が進んでいます。

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    『日本の原子力施設全データ 完全改訂版』
    原子炉全54基+関連施設を網羅した「読むデータブック」。炉のタイプ、出力、所在地、建設費、主なトラブル、海抜・海岸からの距離、業務内容。「どこに何があり、何をしているのか」がわかる、「3・11」後、最も必要とされたハンドブックのアップデート版です。

     

    4月27日 原子力ペースメーカーの移植手術に成功(1970年)

    パリ・ブリュッセル病院のローランス医師が、58歳の心筋炎患者に原子力の電池を用いたペースメーカーの移植手術を行いました。この電池には150mgのプルトニウム228が使用されており、その崩壊熱が電力に変換されるしくみです。それまでのペースメーカーは、2年ほどで電池交換のための手術が必要でしたが、原子力電池は非常に寿命が長く、移植から30年以上も体内で正常に動き続けたという事例もあります。ただし、プルトニウムを扱うという危険性から、長寿命のリチウム電池が開発された現在では原子力ペースメーカーが使われることはなくなりました。一方で、昨年冥王星の探査を行ったNASAのニューホライズンズに搭載されるなど、その寿命の長さを活かした利用が一部でなされています。

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    『新しい電池の科学』
    身近な乾電池や鉛蓄電池から、急激に普及したリチウムイオン電池、そして次代のエネルギーとして期待される燃料電池まで、さまざまな電池の原理を解説します。

     

    4月28日 ニュートンが『プリンキピア』の原稿を提出(1686年)

    この日、近代科学の出発点とも言えるニュートンの著書『プリンキピア(自然哲学の数学的諸原理)』第1巻の原稿がイギリスの王立協会に提出されました。全3巻のうちの1巻目となる、この原稿では、序文で、絶対時間・絶対空間・質量・力などの諸概念が提示され、運動の法則F=maが述べられています。続く第2巻では流体力学が扱われ、第3巻において万有引力の法則が示されました。


    『プリンキピア』(1687年、初版のとびら)

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    『プリンキピアを読む』
    科学史上最大の古典といわれる「プリンキピア」を、やさしく読み解きます。微分積分を使わずに、幾何学によって力学の難問を証明していく、ニュートンの驚異の思考を追体験してみてはいかがでしょうか。

     

    4月29日 アメリカの化学者ハロルド・ユーリーが生まれる(1893年)

    重水素の発見などの業績で知られる、化学者ハロルド・ユーリー(~1981)が、この日生まれました。ユーリーは大学では動物学を学んでいましたが、のちに化学に転じ、量子力学の祖といわれるニールス・ボーアに師事。1934年には、重水素の発見でノーベル賞を受賞しています。また、原始地球大気を模した気体中で放電を起こすことによって、アミノ酸が合成されることを示した実験(ユーリー―ミラーの実験)は、地球生命の起源を探る研究の先駆けともなりました。現在では、地球の外から生命の起源がやってきたとするパンスペルミア説なども考えられており、まだまだ結論の出ていない研究分野のひとつです。もしかしたら、わたしの先輩がずっと昔に火星から地球にやってきていたのかもしれませんね。

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    『地球進化46億年の物語』
    小惑星衝突、超大陸の登場と分裂、生命の誕生、全休凍結と温暖化――幾度もの大変化をくぐり抜けてきた激動の46億年がこの1冊で手に取るようにわかります。

     

    4月30日 ソニーが世界初のトランジスタテレビを発売(1960年)

    この日、ソニーが白黒8インチのトランジスタテレビを世界で初めて発売。それまでの真空管を利用した製品に比べて、小型・軽量で携帯に適し、消費電力も少ないという利点から、ソニーはこの商品にポータブルトランジスタテレビと名づけ、一家に一台の据え置きテレビではない、パーソナルなテレビというコンセプトを打ち出しました。しかし、6万9800円という値段の高さや、テレビ自体の普及率の低さなどの理由から、売れ行きはいまひとつだったようです。

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    『図解・テレビの仕組み』
    テレビは、撮影・伝送(放送)・受信の最新技術から成り立つ最も身近で高度なテクノロジー・システムです。本書は、この高度なシステムの全体とそれを構成する技術をその原理から、わかりやすく解説します。

     

    5月1日 ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルが完成(1931年)

    ニューヨークのマンハッタンに高さ381メートル(のちに電波塔を増設して449メートル)、102階建のエンパイア・ステート・ビルディングが完成しました。このビルは1973年に世界貿易センター・ビルが完成(2001年9月にテロ攻撃により崩壊)するまで、40年以上にわたって、世界一高いビルの座にありました。ちなみに、現在世界一高いビルはドバイのブルジュ・ハリファで、168階建、高さは828メートルもあります。なんと、日本で一番高いビル、あべのハルカス(60階建、高さ300メートル)の3倍近い高さです!

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    『図解・超高層ビルのしくみ』
    エンパイア・ステート・ビルやブルジュ・ハリファと比較すると、日本の高層建築の高さはかなり低め。しかし、それは日本の建築技術が立ち遅れているからではありません。日本の高層ビルには、地震と台風に備えるための世界最高の技術がつぎ込まれているのです。さらにはビルの中で安全・快適に過ごすための、エレベーターや空調など、大胆で細やかなしくみに、きっとあなたは舌を巻くはずです。

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