深海の神秘 「海底温泉」に中高生がびっくり!

  • 2016/05/16

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    深海の神秘 「海底温泉」に中高生がびっくり!

    好評発売中『日本海 その深層で起こっていること』の著者・蒲生俊敬先生の出前授業が、5月9日(月)に東京都立小石川中等教育学校で行われました。小石川中等教育学校は文科省のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)にも指定されている、理科・数学教育に特色のある学校です。以前から編集部員も、その活動を見学させていただいくなどしていたのですが、今回はSSHの取り組みの一環として、ブルーバックスの著者である蒲生先生の出前授業が実現しました。授業のテーマは『深海の神秘「海底温泉」に迫る』。70名を超える中高生にくわえ、保護者の方も参加され大盛況でした。

    今回の授業では、蒲生先生らのグループが2000年に、インド洋で初めて「海底温泉」を発見した際の様子を詳しくお話しいただきました。「海底温泉」とは、水深1000メートル以上の海底で300℃以上の超高温の水が噴き出す場所のことです。この不思議な場所が、海底鉱物資源の生成場所として、あるいは地球で最初の生命が誕生した場所の候補として、いま研究者の注目を集めているのです。

    もしかしたら、海の底で黒煙のように熱水が噴き出している映像や写真を見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、じつは海底に噴き出している熱水そのものは透明なのだそうです。これは驚きでした! 黒く見えているのは、含まれていた成分がまわりの海水と接触することでつくられる酸化物や硫化物なのです。「透明の熱水がうすまったことで、逆に黒く見えるようになる」という蒲生先生の説明が印象的でした。

    講演の後の質疑応答では、「船に積まれた調査機器は何種類くらい?」「インド洋での発見で予想外だったことは?」など次々に質問が出て、みなさん海底温泉にとても興味を持たれたようです。ちなみに上記の質問の答えは「船の大きさによるけれど、10~20種類くらい」「想像よりも狭い範囲に噴出場所が集まっていたこと」だそうです。また、蒲生先生は海洋学者を目指す生徒さんへのメッセージとして「海洋学の研究分野はさまざま。研究手法もさまざまで、物理学も化学も生物学もすべて役に立つ可能性があるので、理科のいろいろな分野に興味を持って勉強してほしい」とおっしゃっていました。将来、ここにいる生徒さんの中から海洋学者が生まれたら素敵ですね。

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