【サイエンス 7days】 第50回 1月9日~1月15日

  • 2017/01/09

    • ニュース

    第50回 1月9日~1月15日
    世界初の地下鉄開通

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第50回は今日1月9日から1月15日までの一週間をみていきましょう。

    1月9日 化学者セーレンセンが生まれる(1868年)

    水素イオン濃度(水素イオン指数)を表示するpH(ペーハー、ピーエイチ)を考案したことで知られる、化学者セレン・セーレンセンが、この日、デンマークに生まれました。水素イオン濃度というのは、溶液中の水素イオンH+の濃度のことで、溶液1リットル中にある水素イオンのモル濃度(mol/L)の逆数を常用対数で表したものです。pH = 7を中性溶液として、pH < 7は酸性溶液、pH > 7はアルカリ性溶液とよばれます。ちなみに、アルカリ性食品というのは、体内で燃焼してアルカリ性を呈する食品のことで、ナトリウム・カリウム・カルシウムなどのアルカリを作る元素を多く含むもの。酸性食品とは、食品を燃焼して灰にしたときに、その灰にリン・硫黄・塩素など酸性を示すような元素を多く含む食品のことです。

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    『「食べもの神話」の落とし穴』
    アミノ酸は体によい? ワインはアルカリ性だから、体にやさしい? ビタミンは、天然がよくて、合成はだめ? 確かな根拠がないままに、まことしやかに語られる「食べもの神話」の数々を科学的に検証します。

    1月10日 世界初の地下鉄開通(1863年)

    この日、イギリスのロンドンで、蒸気機関車が牽引する初の地下鉄が営業を開始し、約6キロメートルを走りました。すすの少ないコークスが燃料として用いられ、トンネルの各所に煙出しの穴が設けられましたが、駅や乗客はすすだらけになってしまい、あまり評判は良くなかったようです。なお、1890年には、ロンドンの地下鉄が「チューブ」の愛称で呼ばれるきっかけとなった、円形断面のトンネルが登場し、煙や蒸気を出さない電気機関車が走り始めました。日本の地下鉄は、1927年、東京の上野~浅草間2.2キロメートルの区間が最初で、もちろん開業時から電車式のものでした。

    1861年のロンドンの地下鉄建設工事の様子

     

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    『図解・地下鉄の科学』
    地下鉄は立体構造がおもしろい! 地下道やライフラインが複雑に絡み合う地下空間を、急勾配やカーブを繰り返しながら走っていく地下鉄の高度な技術を、豊富な図解を用いて解説。これまでにない地下鉄本です!

    1月11日 カイザー・ウィルヘルム協会の設立(1911年)

    マックス・プランク学術振興協会の前身となる、カイザー・ウィルヘルム協会が、この日、ドイツで設立されました。カイザー・ウィルヘルム協会は第2次世界大戦前のドイツ科学の中心を担った研究機関で、戦後の1948年に、西ドイツと西ベルリンにある施設を統合し、マックス・プランク協会として再建されました。協会の本部はゲッティンゲンに置かれ、初代会長は化学者のオット・ハーンが務めています。この協会が運営する研究所では、研究員には講義や教育の義務はなく、研究テーマの選択や遂行についてもほとんど制約を受けない、ということが特徴なんだそうです。このような環境で切磋琢磨するからこそ、30名以上のノーベル賞受賞者を輩出することができているんですねえ。

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    『つながる脳科学』
    カイザー・ウィルヘルム協会と同時代の1917年に設立された、日本の理化学研究所は今年で創設100周年! 脳科学総合研究センターの研究者が総力解説する、脳科学の最前線がわかる一冊です。

    1月12日 数学者フェルマー没(1665年)

    フェルマーの最終定理でおなじみ、フランスの数学者ピエール・ド・フェルマーが、この日、亡くなりました。「nが2より大きい自然数ならば、xn+yn=znとなる整数x, y, zの組は存在しない」という「フェルマー予想」は、彼が読んでいたディオファントスの『算数論』の余白に記入されたもので、フェルマーはn=4以外の証明は残していません。その後、nが特定の数の場合については、オイラー、ル・ジャンドル、ジェルマン、ラメ、クンマーなど錚々たる数学者によって証明されましたが、完全に解決されるまでには、1994年のアンドリュー・ワイルズまで約350年間もの時間を要することになりました。一見簡単そうなこの定理、その証明には現代数学のさまざまな概念や手法が必要になるというから驚きです。

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    『フェルマーの大定理が解けた!』
    いったい、どのような発想からこの難問が解かれたのか。数学者たちの苦心の跡をたどるとともに、難問解決に導いた発想の本質をわかりやすく解説します。

    1月13日 東京の最低気温(1876年)

    この日、東京で観測史上最低気温となるマイナス9.2℃が記録されました。東京の1月の平均最低気温は、2016年は1.8℃でしたが、1876年にはマイナス2.8℃。140年間で、なんと5℃近く上昇したことになります。ちなみに、日本最低温度は北海道旭川市で、1902年1月25日に観測されたマイナス41.0℃だそうです。一年でいちばん寒くなるこの季節、みなさんもカゼなどひかないように、十分に気をつけてください。

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    『極限の科学 低温・高圧・強磁場の物理』
    自然ではとても起こりえない超低温で、物質はどうふるまうのか? 気体が金属になったり、超伝導体になったり、鉄の磁気が消えてしまったり……。ナノテクノロジーの次にやってくる極限技術の最前線に迫ります。

    1月14日 南極で生きていたカラフト犬(1959年)

    この日、南極に遺棄された15頭のそり犬のうち、奇跡的に生き抜いたタロとジロが、第3次南極観測隊のヘリコプターによって昭和基地で発見されました。前年、厚い氷に阻まれて観測船「宗谷」が基地に接近できず、南極観測隊は第2次越冬計画を断念、昭和基地を引き揚げることになりました。隊員はヘリコプターで順次救出されましたが、燃料不足のため、犬たちは置き去りになってしまったのです。この奇跡の生還は、『南極物語』として映画化され、大ヒットしました。もし、南極にひとり取り残されてしまったら……、想像するだけで寒気がしてきますよね。でも、じつは火星の平均気温はマイナス50℃程度、南極の寒さも、わたしにとっては心地よい気温なのです。

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    『地球環境を映す鏡 南極の科学』
    オゾンホールが南極に現れる仕組みから、基地における最新の観測方法や、その生活内容まで、“現在の南極”にまつわるエピソードを網羅した一冊です。

    1月15日 世界最大の行政ビル、ペンタゴン完成(1943年)

    この日、アメリカ・バージニア州アーリントンに、1辺が長さ281メートルの5角形(ペンタゴン)の米国総務省庁舎(正式名)が完成しました。陸海空軍を統合した最高軍事機関で、約2万3000人が勤務しています。5階建てと低層建築ながら、1階の床面積は60万4000平方メートル(東京ドーム約13個分!)もあり、廊下の長さはのべ27.4キロメートルにもなるそうです。

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    『図解・超高層ビルのしくみ』
    地震動や台風の暴風雨に備える耐震技術、1万人が安全・快適に過ごすためのエレベーターや空調、防災のスゴ技など、日本の超高層ビルの大胆で細やかなしくみの数々をご紹介!

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