【サイエンス 7days】 第94回 11月13日~11月19日

  • 2017/11/06

    • ニュース

    第94回 11月13日~11月19日
    白血球の発見

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第94回は今日11月13日から11月19日までの一週間をみていきましょう。

    11月13日 新発見の鳥に「ヤンバルクイナ」と命名(1981年)

    1981年6月に沖縄島北部で発見されたツル目クイナ科の新種が「ヤンバルクイナ」と命名されました。山階鳥類研究所員が、与那覇岳(498メートル)の原生林で捕獲。全長約30㎝、翼長15㎝の小さな鳥で、くちばしと脚が鮮やかな紅色が特徴です。鳥でありながら、ほとんど飛べず、昆虫やカタツムリなどの小動物を主食としています。
    環境庁が絶滅危惧種に指定し、手厚い保護がなされましたが、1986年時点で約1800羽だった推定生息数は減少の一途をたどり、2005年の調査では約720羽まで減少しました。その後、しばらく1000羽前後で推移していましたが、マングース防除事業の進展に伴い、回復傾向に転じ、2014年時点で約1500羽まで回復しました。この調子で、絶滅危惧種の指定から解除されるといいですね。

    オススメ関連書籍はこちら
    『フィールドガイド・アフリカ野生動物』
    サファリという言葉を知っていますか? その昔は狩猟旅行の意味でしたが、現在では「野生動物探訪・観察・撮影旅行」の意味が定着してきています。日本でも、このサファリに憧れ、楽しむ人は年々増えてきていますが、これまで、サファリで便利な「動物のフィールドガイド」がありませんでした。本書は、どうやってサファリを楽しむのか、どんな注意が必要か、といった情報も収録しながら、サファリで出会える動物たちについて、美しい生態写真とユニークな解説で構成した、初めての東アフリカ野生動物ガイドです。

    11月14日 パスツール研究所の設立(1888年)

    フランスの微生物学者L・パスツール(1822-1895)による狂犬病予防法の確立を記念し、世界中から寄付された358万6000フランを原資にパリに科学研究所が建てられました。パスツールは、設立以来、死去の年まで所長を務めました。創設時の建物は、パスツール博物館となっており、彼が使用した各種実験器具類が保存されています。

    L・パスツール

     

    オススメ関連書籍はこちら
    『新しい高校生物の教科書』
    これだけは学んでおきたい! 現代人のための「検定外教科書」の高校生物版。指導要領にこだわらず、現代社会で生きるために必須の科学的素養を読み物仕立てでわかりやすく解説しています。生物の自然発生説を否定した有名な「パスツールの実験」のエピソードも収録されています。

    11月15日 米ロックフェラー研究所が白血球を発見(1922年)

    発見者は、フランス人生理学者A・カレル(1873-1944)。カレルは、1912年に血管縫合および血管と臓器の移植に関する研究でノーベル生理学医学賞を受賞しました。カレルは優れた科学業績の一方で、当時流行した優生学的思考の持ち主で、少数のエリートを選抜して教育し、彼らが社会を支配するのが効率的だと主張しました。1939年に執筆した『人間 この未知なるもの』は世界的なベストセラーになり、日本でもカレルに心酔した渡部昇一氏により翻訳されています。

    オススメ関連書籍はこちら
    『リンパの科学』
    “白い血液”の謎を解き明かす。いのちを支えるもう一つの“水系”。躍動する奔流=血液の氾濫を再吸収し、体内の水分を有効活用するために誕生したリンパ。心臓のようなポンプは存在しないのに、なぜ流れるのか? からだのすみずみに分け入った支流は、どこを流れるのか? 血管とともに、生命の維持・進化に重要な役割を果たす“第二の体液”の謎に迫ります。

    11月16日 英国のJ・A・フレミング(1849~1945)が、2極真空管の特許を取得(1904年)

    J・A・フレミングはイギリスの電気技術者、物理学者。2極真空管の発明者というより、中学校の科学の教科書に登場する「フレミングの左手の法則」「フレミングの右手の法則」の発見者といったほうが、通りがいいかもしれません。真空管は電子管の一つで、内部を高度の真空にして電極を封入、電子の働きを利用して増幅・検波・発振などを行わせる電子部品です。オーディオ機器などで広く使われましたが、トランジスタの発明後、見かけることは稀になりました。

    真空管

     

    オススメ関連書籍はこちら
    『ネットオーディオ入門』
    CDが発売されてから、30年余り。その間、デジタル録音技術が大きく進み、スタジオマスターの音質は格段の進歩を遂げました。しかし残念なことに、CDは開発された30年以上も前の規格のままで、スタジオマスターの音質の大部分は「捨てられて」いました。
    ところが、インターネットからのダウンロードによって、スタジオマスターと同一の録音データが、手軽に手に入るようになりました。それが、ハイレゾリューション音源(ハイレゾ音源)です。
    本書では、ハイレゾ音源を中心にネットワークオーディオ(メディアレスオーディオ)の導入の仕方を説明するとともに、音源の入手方法も丁寧に解説します。

    11月17日 雲仙普賢岳が噴火(1990年)

    雲仙岳火山群の1つ普賢岳(1359m)が噴火し、翌年の1991年6月3日には大規模な火砕流が発生し、死者43名という惨事が起きました。普賢岳は定期的に爆発的な噴火を繰り返しており、1792年の噴火では、溶岩流、泥流、山崩れ、強震、津波が発生し、島原半島や天草・肥後の沿岸で死者1万4524人(主に津波による)を出しました。有史以来、日本最大の噴火災害として知られ、「島原大変」と呼ばれています。この噴火で、海岸線は旧海岸線より870m沖合いに移動し、その先に九十九島ができたといいますから、その規模がいかに大きなものだったかが分かります。

    オススメ関連書籍はこちら
    『地学ノススメ 「日本列島のいま」を知るために』
    東日本大震災を境に、日本列島は「大地変動の時代」に入ったと言われています。複数のプレートがひしめく恐るべき地理的条件にあるこの国で生き延びるには、「地学」の知識が不可欠です。しかし、高校での履修率は低く、多くの人の地学リテラシーは中学レベルで止まったままです。そこで、ご存じ「地学の伝道師」鎌田 浩毅先生が、地学の「おもしろいところ」「ためになるところ」だけを一冊に詰め込みました。すべての日本人に捧げるサバイバルのための地学入門。お薦めです。

    11月18日 八幡製鉄所が操業開始(1901年)

    日本初の官営一貫製鉄所である「八幡製鉄所」が現在の北九州市八幡に建設されました。明治政府は「鉄は工業の母、護国の基礎」のスローガンのもと、鉄による富国強兵を目指します。その象徴ともなったのが官営八幡製鉄所です。 当時、指導に当たったドイツ人技師の年俸は、首相の約2倍だったというから驚きます。1934年に、複数の製鉄所が大合同して日本製鉄となり、その中核事業所となりますが、1950年に解体され、いったん八幡製鉄・富士製鉄などに分割されます。その後、1970年に八幡製鉄と富士製鉄が合併し、現在の新日本製鉄になりました。事業集約で生じた遊休地に開園したのが、テーマパーク・スペースワールドでしたが、2017年12月16日をもって閉園することが決まっているそうです。

    八幡製鉄所

     

    オススメ関連書籍はこちら
    『人はどのように鉄を作ってきたか 4000年の歴史と製鉄の原理』
     人類が鉄を作り始めて4000年。「鉄」ほど人類の社会と文明に影響を与えた物質はありません。温度計もない時代に、どのように鉄を作ったのでしょうか?
    「鉄鉱石を炉に入れ加熱すれば、鉄は自然にできてくる」というわけではありません。鉄鉱石から鉄を作るには、厳密に温度を管理し、含まれる炭素の量をコントロールし、リンやイオウなどの不純物が混ざらないようにしなければならないのです。温度計すらない時代から、鉄を作ってきた人々は、それらをどのように知り、何を目安に鉄を作ってきたのでしょうか。
     アナトリアの最古の製鉄から現代の製鉄法、さらに日本固有の「たたら製鉄」の技術を解説しながら、鉄づくりの秘密に迫ります。

    11月19日 環境基本法の公布(1993年)

    環境基本法は、複雑化・地球規模化する環境問題に対応できないことから制定された法律です。 環境基本法の施行により、それまでの公害対策基本法は廃止され、自然環境保全法も環境基本法の趣旨に沿って改正されました。
    環境基本法では、環境保全の基本理念と基本施策を定めるにとどまり、具体的施策は個別の法律などで行われるのが特徴です。

    オススメ関連書籍はこちら
    『森が消えれば海も死ぬ 第2版』
    森と海とは一見無関係のようでいながら、両者は密接に結びついています。実は、森で生み出された栄養が海の生き物を育てているのです。昔から、魚介類を増やすには水辺の森林を守ることが大切とされ、こうした森は「魚つき林」と呼ばれてきました。現在、日本各地で、漁師たちが山の木を育てる「漁民の森」運動が全国で進められていますが、本書はその科学的根拠ともなった「陸と海を結ぶ生態系」を解明します。

新着情報一覧

ページTOPへ