【サイエンス 7days】 第54回 2月6日~2月12日

  • 2017/02/06

    • ニュース

    第54回 2月6日~2月12日
    重力波検出の発表

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第54回は今日2月6日から2月12日までの一週間をみていきましょう。

    2月6日 米軍がベトナムで枯葉剤の本格使用を開始(1967年)

    この日、ベトナム戦争中のアメリカ軍は、南ベトナム解放民族戦線が潜む森林を消失させ、また食糧生産を阻む目的で、「2,4-D」「2,4,5-D」と呼ばれる枯葉剤の大規模な使用を開始しました。農業用の除草剤を化学兵器に転用したもので、この枯葉剤作戦によってベトナムの森林の2割が破壊されたといわれています。不純物として含まれる猛毒のダイオキシンが、奇形やガン発生の原因になるとして、国際世論の非難を浴び、1971年に散布が中止されました。ベトナムではこの作戦ののち、障害児(結合双生児、無脳症児など)の出産が急増し、大きな社会問題となりました。

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    『体の中の異物「毒」の科学』
    水や塩でさえ健康被害を及ぼしうる一方、ヒ素のような強毒が、少量であれば有用となることも。食の安全や健康の維持に不可欠な「毒」と「解毒」を科学した一冊です。

    2月7日 命綱なしで宇宙遊泳(1984年)

    この日、スペースシャトル「チャレンジャー号」に搭乗した、宇宙飛行士マカンドレスとスチュアートの二人が、命綱なしの宇宙遊泳を初めて行いました。両宇宙飛行士は、窒素ガスを噴射するMMU(Manned Maneuvering Unit、有人機動ユニット)とよばれる装置を背負って宇宙空間へと出て、シャトルから約100メートル離れたところまで進み、そこから戻ってくることに成功しました。命綱なしの宇宙遊泳は、将来の宇宙開発に向けた訓練・試験としてその後、何度か実施されていますが、現在では安全性の問題からロボットアームなどに足場を固定した船外活動が主流になっています。もし途中で燃料切れになったり、シャトルを見失ったりしたら……、想像するだけで怖くなってきますよね。安心安全な宇宙船で火星からやってきた私には、こんな冒険はとてもできません。

    シャトルから完全に離れて宇宙遊泳するマカンドレス宇宙飛行士(写真提供:NASA)

     

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    『国際宇宙ステーションとはなにか』
    宇宙飛行士・若田光一が、ISS(国際宇宙ステーション)の仕組み、宇宙飛行士の衣食住、訓練などを、自らの体験を通して興味深く語ります!

    2月8日 化学者メンデレーエフが生まれる(1834年)

    元素の周期律表を作成したことで知られるロシアの化学者、ドミトリ・イヴァーノヴィチ・メンデレーエフが、この日、西シベリアの都市トボリスクに生まれました。メンデレーエフは、1859年にヨーロッパに留学し、ブンゼンやキルヒホフに学びます。1865年に母校のペテルブルク大学の化学教授に就任すると、1869年には「元素の周期律」を発表しました。さらに、周期表の配列の規則性から、当時は発見されていなかったガリウム、スカンジウム、ゲルマニウムなどの存在を予言し、その性質も正しく言い当てていたそうです。1955年にカリフォルニア大学バークレー校で発見された原子番号101番の元素は、彼の業績を讃えメンデレビウム(Md)と名づけられています。

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    『元素111の新知識 第2版増補版』
    表面的な知識の羅列を避け、なぜその性質をもつのか、どのような用途に使われるのかを、やさしく解説。生命と元素の関わりというこれまでにない視点を加え、「112~118番元素」と「新元素の展望」を補った増補版です。

    2月9日 ハレー彗星の最接近(1986年)

    この日、約76年周期で地球に近づくハレー彗星が、1910年以来となる最接近を迎えました。ハレー彗星は古くから人類に目撃されていた大彗星で、最古の記録は紀元前240年の『史記』「秦始皇本紀」に遡るとされています。ハレー彗星が周期的に地球に接近していることを発見したのは、イギリスの天文学者エンドモンド・ハレーで、1682年に現れた彗星が、1607年と1531年に現れた彗星と同じものであることを突き止めました。さらに、1705年には、天体力学の計算から、1757年にまたこの彗星がやってくることを予言しています。ハレーはこの予言の年を待たずに、1742年に亡くなりましたが、ほぼ予言どおりの1759年に彗星が現れたことで、この彗星はハレー彗星と呼ばれるようになったそうです。

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    『新しい高校物理の教科書』
    ハレーが50年後の夜空を予言した「力学」もよくわかる。 現代人に必須の科学的素養が身につく検定外高校物理教科書です。

    2月10日 間宮海峡の発見(1809年)

    この日、北方探検家の間宮林蔵が、サハリン(樺太)が独立した島であることを確認し、アジア大陸との境界となる海峡を発見したとされています。この発見は1832年に、オランダ商館の医師シーボルトの著作『日本』によって世界に紹介され、その際に「間宮海峡」の名前がつけられました。日本海とオホーツク海をつなぐこの海峡は、もっとも浅いところで深さが約8メートルしかなく、そのことが日本海を特別な海にしています。身近なわりに意外と知られていない日本海、じつはいま世界中の海洋学者が注目しているのだとか。

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    『日本海 その深層で起こっていること』
    独自の海水と循環構造をもち、厳寒の冬にだけ起動する“造水装置”をも備える、この「母なる海」の知られざる姿を解き明かします。

    2月11日 速達郵便開始(1911年)

    ほかの同一種類の郵便物よりも優先して配達される「速達郵便」の取り扱いが、この日から、東京と横浜で始まりました。宛先は両市内宛てのみに限られ、料金は同一区・市内なら6銭、それ以外では12銭だったそうです。ちなみに現在の郵便局では、速達よりもお急ぎの方に向けて「新特急郵便」という当日お届けのサービスも実施しています(一部地域のみ)。近頃は、メールやLINEでどんな連絡も済ませてしまいがちですが、たまにはゆっくりと手紙を出してみるのもいいですよね(といっても速達だとすぐに着いてしまいますが)。

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    『メールはなぜ届くのか』
    郵便局に集められ、仕分けされ、配達される手紙と、一瞬で手元に届くメールはどこが違うのか? メール・インターネットの複雑な仕組みを、誰でも理解できるようにやさしく解説する入門書です。

    2月12日 重力波検出の発表(2016年)

    昨年のこの日、アメリカの重力波望遠鏡LIGO(ライゴ)が重力波の検出に成功したというニュースが世界中を駆け巡りました。重力波は約100年前にアルバート・アインシュタインが一般相対性理論のなかで予言した物理現象で、今回はじめてその存在が確認されることになったのです。地球から太陽までの距離で、水素原子1個分の伸び縮みという、とてつもなく小さな空間の歪みを検出する、最先端の観測にはただ驚愕するばかりです。ノーベル賞が一つでは足りないとまでいわれた、この世紀の発見の本当のスゴさはなんなのか。下記のブルーバックスでじっくり解説しています。

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    『重力波とはなにか』
    重力波はわれわれの宇宙観をどう変えるのか? 本質を理解するために知っておきたいことを第一人者がやさしく濃く解説した一冊です。

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