【サイエンス 7days】 第55回 2月13日~2月19日

  • 2017/02/13

    • ニュース

    第55回 2月13日~2月19日
    「ペニシリン」の発見

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第55回は今日2月13日から2月19日までの一週間をみていきましょう。

    2月13日 細菌学者フレミングが「ペニシリン」を発表(1929年)

    この日、イギリスの細菌学者アレクサンダー・フレミングが、ロンドンの医学研究クラブで講演し、抗生物質ペニシリンについて発表しました。1940年には、チェインとフローリーらが、ペニシリンを粉末状に分離することに成功し、その翌年、ヒトの感染症に治療効果をもたらすことが明らかになりました。ペニシリンは、肺炎に罹ったイギリスの首相チャーチルを救ったことで世界に知れ渡り、フレミング、チェイン、フローリーの3人は1945年にノーベル生理学医学賞を受賞しています。フレミングは、ブドウ球菌の培養皿に、不注意から、青カビをはやしてしまったのですが、そこでカビのまわりだけ菌の増殖が抑えられていることに気付いたそうです。これが、世界初の抗生物質発見のきっかけでした。まさに、失敗から生まれた大発見です。

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    2月14日 第1回箱根駅伝(1920年)

    毎年1月2日と翌3日にかけて行わる東京箱根間往復大学駅伝競走(通称「箱根駅伝」)の第1回大会が、この日と翌日の2日間、有楽町の報知新聞社前をスタート地点として開催されました。当時、アメリカ大陸を駅伝で横断する計画があり、その選手選考のためにこの大会が実施されたといわれています。第1回の参加校は、「東京高等師範学校(現在の筑波大学)」「明治大学」「早稲田大学」「慶応義塾大学」の4校で、優勝は往路での8分27秒差を逆転した東京高等師範学校でした。わたしもランニングは大好きなのですが、地球の重力は火星の約2.6倍もあるので、走るのは一苦労です。火星にいたときの軽い体が懐かしい……

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    2月15日 ロシアのチェリャビンスクに隕石落下(2013年)

    この日、直径約20メートルの小惑星が地球の大気圏に突入し、ロシア南部の都市チェリャビンスク周辺に隕石として落下しました。上空数十キロメートルで爆発した小惑星(隕石)は、太陽よりも明るい火球となって落下したため、きわめて多くの人がこの現象を目撃することとなりました。また、4000棟を越える建物で窓ガラスが割れるなどの被害が発生し、人類に被害をあたえた隕石落下としては、この数千年で最大規模のものと考えられています。じつは、地球や生命の進化は、このような天体衝突という「突発的な事件」が原因と考えられるようになっているそうです。恐竜を絶滅させた巨大隕石を含め、地球上の生命をほぼ死に至らしめたような隕石衝突が、現在の地球・生命をつくりあげたとはどういうことなのでしょうか? ぜひ下記の関連書籍を読んでみてください。

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    2月16日 動物学者のシーボルトが生まれる(1804年)

    無脊椎動物の分類の研究などで知られる動物学者、カール・テオドール・エルンスト・フォン・シーボルトが、この日、ドイツに生まれました。シーボルトは、ジョルジュ・キュビエの動物分類法を改良し、関節動物を節足動物と蠕形(ぜんけい)動物に分け、節足動物に昆虫類、クモ類、甲殻類を含めるなど、現在も使われる分類の基礎を築きました。原生動物(Protozoa)という用語も彼の造語とされています。なお、「出島の三学者」として日本を観察し、西洋世界に紹介した医師のシーボルトは、彼の叔父にあたる人物です。生物の分類ということでいえば、わたしはいったいどこに分類されるのか、いつか知りたいところです。

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    2月17日 月探査機「レインジャー8号」打ち上げ(1965年)

    この日、アポロ計画の準備のひとつとして月探査機「レインジャー8号」がNASAによって打ち上げられました。レインジャー計画は、探査機自体を月に衝突させ、それによって引き起こされる振動の計測を目的としたもので、衝突直前までは月面の写真を撮影する計画でした。1961年8月に打ち上げられた「1号」から、1965年3月の「9号」まで、合計9基の探査機を打ち上げ、「7号」以降の3基が月への衝突とデータ送信に成功しています。撮影された約7000枚の写真と、震動のデータから、アポロ計画の着陸地点が決定されました。ちなみに、わたしが地球へやってきたのもちょうどこの頃。間違って、わたしの乗った宇宙船に探査機が命中しなくて、ほんとうによかったと思います。

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    『世界はなぜ月をめざすのか』
    水面下で始まっている月面開発の国際競争。世界はなぜ月をめざすのか? 日本人が月面に立つには、どうすればよいのか? 探査プロジェクト立案に参加する著者が、月探査の現状と将来をくわしく語ります。

    2月18日 物理学者ボルタが生まれる(1745年)

    この日、ボルタ電池の発明者として知られるアレッサンドロ・ボルタが、イタリアのミラノに生まれました。ボルタは、電解質を挟んだ2種類の金属板の間で電流が生じることを発見し、これを詳しく研究することで、安定的に電流を供給する電池を開発しました。この発明は、その後、ファラデーやアンペールなどが電気実験をおこなう際に欠かせないものであり、電磁気学が発展した原動力になったといわれています。現在の電圧の単位Vボルトも、彼の名前にちなんだものです。

    ナポレオンに電池の実験を披露するボルタ

     

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    2月19日 東京市内の自動車制限速度が時速8マイルに(1907年)

    この日、警視庁は東京市内の自動車取締規則を制定し、制限速度を時速8マイル(約13キロメートル)と定めました。この制限速度から、当時の自動車のスピードがそれほど速くなかったことが窺えますが、それでも危険性を認識していなかった一般の市民にとっては十分に危険な速度です。また、運転免許についても同時に規則が作られ、「自動車運転手 鑑札」という、木の札に焼印がおされた免許証がはじめて発行されました。ただし、この年の自動車登録台数は、警視庁管内でたったの16台だったそうです。現在、日本の自動車(四輪車)保有台数は7700万台以上。約100年で500万倍近く車の数が増えた計算になります。

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