【サイエンス 7days】 第59回 3月13日~3月19日

  • 2017/03/13

    • ニュース

    第59回 3月13日~3月19日
    ハーシェルが天王星を発見

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第59回は今日3月13日から3月19日までの一週間をみていきましょう。

    3月13日 天王星の発見(1781年)

    この日、ドイツ生まれの天文学者ウィリアム・ハーシェルが、自作した当時最大の反射望遠鏡で、太陽系第7惑星の天王星を発見しました。天王星は、直径が地球のほぼ4倍の大きさで、条件がよければ肉眼でも見ることのできる明るさです。ハーシェルは、土星・天王星の衛星をそれぞれ2個発見し、さらに約2500の星雲、約800個の「二重星」(ほとんど同じ位置に見える2つの星のペアで、互いのまわりを回っている連星の場合も多い)も発見しています。個人としてはもっとも多くの星を発見した人物であると考えられています。なお、ハーシェルはオルガン奏者で作曲家でもあったそうです。アインシュタインも、ピアノやバイオリンを演奏したということが知られていますが、科学者には音楽が好きな人が多いのは偶然でしょうか。

    ボイジャー2号が撮影した天王星(NASA)

     

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    3月14日 円周率の日

    3.14という数字を聞けば、「円周率」を思い起こさずにはいられません。この日は、財団法人日本数学検定協会によって数学の日(円周率の日)と定められています。みなさんのなかには、円周率を何桁まで覚えているかを友達と競ったことがある方もいるのではないでしょうか。じつは、円周率は簡単な数式で、何桁でも求めることができるのです。特に有名なのがライプニッツの公式と呼ばれるものです。

     

    この公式を使えば、いくらでも正確に円周率を計算することができてしまいます。ぜひ、つぎに円周率暗記対決をする際には、この公式をつかって相手をあっといわせてください(ただし、計算するのがちょっと大変ですが)。

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    3月15日 化学者プリーストリーが酸素を発見(1775年)

    この日、化学者のジョゼフ・プリーストリーが、酸素の発見を報告する論文を、ロンドン王立協会に提出しました。プリーストリーは、酸化水銀にレンズで集光した光を当てると発生するガスが、ロウソクの炎を強めることを発見します。フロギストン説(燃焼とは「フロギストン(燃素)」とよばれる物質が放出されることで起こるという説)を信じていたプリーストリーは、このガスには「フロギストン」があまり含まれていないから、良く燃えるのだと考え、「脱フロギストン空気」と名前を付けました。もちろん、これは現在の知識からすると誤りです。燃焼とは、物質に酸素が結合する反応のことであり、プリーストリーが発見した、ロウソクの炎を強める気体こそ「酸素」だったのです。

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    3月16日 ソ連がコスモス衛星「第1号」を打ち上げ(1962年)

    この日、旧ソ連・現ロシアの人工衛星計画「コスモス(Kosmos)」の第1号が、ソ連南西部のカプースチン・ヤールから打ち上げられました。コスモス衛星は、宇宙空間の科学観測のための計画と発表されていましたが、気象・通信・偵察衛星などの開発実験も行われ、軌道核兵器の実験も含まれていたと推定されています。1967年10月には「186号」「188号」の間で世界初の自動ドッキングに成功。1978年には原子炉搭載の「954号」がカナダに墜落し、放射能汚染を引き起こしました。「コスモス」の名が付けられた衛星計画は現在も続行中で、これまでに合計で2500機以上が打ち上げられているそうです。1962年からはじまり2500号を突破するというのは、1963年に創刊され、つい先日2000号を突破したブルーバックスの刊行を上回るハイペースです。ここのところ、打ち上げのペースは年間で最大十機程度に落ちているようですので、ブルーバックスが「コスモス」に追いつく日は近いのかもしれません。

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    3月17日 「科学万博、つくば '85」開幕(1985年)

    この日、国際科学技術博覧会(通称、科学万博)が、茨城県の筑波研究学園都市で開幕しました。リニアモーターカーから、ロボットまで、先端技術を競うハイテク万博には、9月16日の閉会までのあいだに、2033万4727人が訪れたそうです。じつは、ブルーバックスを発行する講談社もこの科学万博に「講談社ブレインハウス」というパビリオンを出展しています。人間の脳の100万倍というスケールで作られた円筒形の建物の天井には、ニューロンを模したLEDやグラスファイバーなどがはりめぐらされ、来場者が、さながら脳内探検ができるような趣向が凝らされていたそうです。

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    『つながる脳科学』
    ものごとを考え、記憶し、日々の出来事に感情を揺さぶられる……謎めいていた脳のはたらきが、いま明らかになりつつあります。理化学研究所 脳科学総合研究センターの9人の研究者が脳研究の最前線を紹介します。

    3月18日 ドイツの機械技術者ディーゼルが生まれる(1858年)

    この日、ディーゼルエンジンの発明で知られる、機械技術者ルドルフ・ディーゼルが、フランスのパリで生まれました。12歳でドイツへと移住したディーゼルは、ミュンヘン工科大学で熱力学を学び、卒業後は、パリの製氷機工場で働きながら、効率的な内燃機関を研究しました。1893年には、『合理的な熱機関の論理および構造』と題する論文で、ディーゼルエンジンの原理を発表し、1897年に最初のディーゼルエンジンを製作しました。このエンジンは、安価な石油や重油を燃料として、エネルギー効率もよかったため、たちまち世界中で利用されるようになりました。この発明で名声を得たディーゼルでしたが、1913年、会議出席のためイギリスへと渡る船中で行方不明となり、約10日後に洋上に浮かんでいる死体が発見されました。ディーゼルにいったい何が起こったのかは、いまだに謎とされています。

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    『ジェット・エンジンの仕組み』
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    3月19日 東京駅落成(1914年)

    この日、イギリスで建築を学んだ工学・建築家の辰野金吾が設計した、中央停車場(現・東京駅)が完成しました。東京駅本屋のスタイルは、ロンドンの赤レンガ建築に通じる、イギリス流のものですが、そこへつながる高架橋はドイツ人技師の協力で作られたため、ベルリンの都市鉄道を再現したものになっています。イギリスとドイツの建築が合体し、さらに皇居へとつながる皇室専用口を中央に据えるという日本ならではの特徴も融合された東京駅は、世界でも類を見ない象徴性の高い建築物になっています。

    完成当時の東京駅

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    『東京鉄道遺産』
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