【サイエンス 7days】 第66回 5月1日~5月7日

  • 2017/05/01

    • ニュース

    第66回 5月1日~5月7日
    世界初のジェット旅客機が就航

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第65回は今日5月1日から5月7日までの一週間をみていきましょう。

    5月1日 物理学者のバルマーが生まれる(1825年)

    水素原子からとびとびの波長の光が放射されることを発見した物理学者ヨハン・ヤコブ・バルマーが、この日、スイスに生まれました。バルマーの発見は、水素原子から放射される光の波長が2つの整数mとnを用いて次の式で表せるというものです。



    ただし、なぜ、このような式で表せるのかについては全くの不明でした。この謎が解明されたのは、バルマーの死後15年ほどたった1913年、ニールス・ボーアが原子模型のアイデアを思いついたときでした。じつは、バルマーの発見は、物理量がとびとびの値しか取らないという「量子論」的な現象の最初の発見だったのです。

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    『量子力学の世界』
    1967年の初版発行から50年にわたって読まれ続けている、ブルーバックスの大ロングセラー!湯川秀樹の愛弟子による、はじめて学ぶ人のための量子力学の入門書です。

    5月2日 世界初のジェット旅客機が就航(1952年)

    この日、イギリスのデ・ハビランド社が開発した世界初のジェット旅客機「コメット号」が、ロンドン・ヒースロー空港と南アフリカのヨハネスブルグ空港の間で運航を開始しました。全長28.35メートル、幅35.05メートル、重量は47.6トンの機体には4基のターボジェットエンジンが搭載され、時速760キロメートルで、約4000キロメートルを飛行することができました。航続距離は従来のプロペラ機とほぼ同じでしたが、速度は2倍になり、さらに雲よりも高い高度1万2000メートルを飛ぶため安定性にも優れていたため、そのごジェット旅客機の開発と普及が急激に進むことになりました。

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    『ジェット・エンジンの仕組み』
    なぜパワーが出るのか? どんな仕組みなのか? 究極の内燃機関ジェット・エンジンの原理と仕組みを工学的にわかりやすく解説するとともに、最新のエンジン開発の過程も紹介します。

    5月3日 物理学者のワインバーグが生まれる(1933年)

    電磁気力と弱い力を統合する電弱統一理論を提唱した物理学者スティーヴン・ワインバーグが、この日、アメリカのニューヨークに生まれました。ワインバーグが、パキスタンの物理学者サラムとともに1961年に提唱した弱電統一理論は、「ワインバーグ -サラム理論」とも呼ばれ、自発的対称性の破れによって、2つの力を統一したものです。また、この理論ではヒッグス粒子の存在を予言するものでした。弱電統一理論は、その後、実験的にも証明され、1979年には、ワインバーグとサラム、そしてこの理論の発展に寄与した物理学者グラショーの3名がノーベル物理学賞を受賞しています。

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    『光と電磁気』
    電気力と磁気力を同時に扱った最初の統一理論である電磁気学を完成させ、さらに重力まで含めたすべての力の統一を目指した、二人の科学者ファラデーとマクスウェルの思考に迫る一冊です。

    5月4日 ガリレイが太陽の黒点について最初の書簡を出す(1611年)

    この日、論敵シャイナーに宛てた書簡において、ガリレオ・ガリレイは太陽黒点についての観測結果をはじめて明らかにしました。シャイナーは、黒点は太陽の手前を通過する惑星であると主張していましたが、ガリレイは望遠鏡を用いた観測から、黒点は太陽の表面にできたものであると結論付けています。さらに、黒点がすべて同じ方向へ移動することから、太陽が自転していることも見抜いたのです。ガリレイが地動説への自信を高めた背景には、金星の満ち欠けの観察とあわせて、この太陽の自転の発見があったとされています。

    ガリレイによる黒点のスケッチ

     

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    『太陽と地球のふしぎな関係』
    11年周期で増減する黒点が、苛烈な太陽を演出していた!? コロナ質量放出、磁気嵐、高エネルギー粒子線…。絶え間なく繰り出される太陽の攻め手を、地球はどうしのいでいるのか。

    5月5日 薬の日

    611年のこの日、推古天皇が大和の兎田野(うだの)で、鹿(の角)と薬草を採取する薬狩りを行ったとされています。薬狩りは、この年以降、毎年の恒例行事となり、この日は「薬日(くすりび)」と呼ばれるようになりました。これにちなみに、全国医薬品小売商業組合会が1987に、5月5日を「薬の日」に制定しました。

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    『分子レベルで見た薬の働き 第2版』
    ウイルスはどのようにして、病気を引き起こすのか。がんや生活習慣病にはどのような生体分子がかかわっているのか。薬はそれらの病気をどのように治すのだろうか。最新の知見と新たな病気の解説を加えて、全編改訂した第2版です。

    5月6日 ヒンデンブルク号爆発事故(1937年)

    この日、ニューヨーク近郊のレークハースト空港に着陸しようとしていた大型の飛行船「ヒンデンブルク号」が、爆発・炎上し、36名の死者を出す大惨事となりました。ヒンデンブルク号は、全長249メートル、最大径41メートルの船体に、50もの個室を備える世界最大の飛行船でした。事故が発生したのは、ドイツ?アメリカ間の定期航空路の第1便で、原因は静電気によって外壁の塗料に火が点き、そこから飛行船に詰め込まれた水素に引火したものと考えられています。この事故によって、飛行船の黄金期が終わり、現在の飛行機の時代が始まったとも言われています。

    ヒンデンブルク号爆発の瞬間

     

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    『流れのふしぎ』
    飛行船が空に浮くための「浮力」はどこから生まれるのでしょうか? 身の回りにあるものですぐにできる遊びを通して、流体力学の基礎が学べる一冊です。

    5月7日 第1回科学者京都会議が開催される(1962年)

    核兵器の根絶と戦争反対を訴える科学者による国際会議「パグウォッシュ会議」の日本版として、第一回の科学者京都会議が、この日から、3日間の日程で開催されました。この会議は、1960年代に入りパグウォッシュ会議が、核兵器による平和(いわゆる「核抑止論」)を支持する傾向が強まったことに反対し、朝永振一郎や湯川秀樹らが中心となって開かれたものです。会議には科学者だけでなく、ジャーナリストや作家、哲学者なども参加し、あらためて、核兵器と戦争の廃絶を訴える宣言が採択され、各国に核禁止協定の締結を要請しました。

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    『原子爆弾』
    核爆弾の巨大なエネルギーはどこからどのようにして発生するのか? 原子核の世界の秘密を明らかにしてきた近代物理学の歩みを紹介しながら、原爆の理論と開発の歴史を臨場感いっぱいに詳説します。

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