【サイエンス 7days】 第78回 7月24日~7月30日

  • 2017/07/24

    • ニュース

    第78回 7月24日~7月30日
    数学者ベルヌーイが生まれる

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第78回は今日7月24日から7月30日までの一週間をみていきましょう。

    7月24日 数学者のエミール・ピカールが生まれる(1856年)

    関数論や微分方程式など解析学全般にわたる研究で知られる数学者エミール・ピカールが、この日、フランスのパリに生まれました。1878年に示した「超越整関数はたかだか1つの値を除き、すべての複素数値をとる」というピカールの小定理は、複素解析学における重要な定理として知られているそうです。これらのすぐれた業績によりピカールは1979年に、23歳の若さでトゥールーズ大学の教授に就任しています。また、彼が1905年から1928年にかけて著した『解析概論』は数学書のなかでも名著として知られており、世界中の学生がこの本を教科書にして解析学を学んだそうです。ピカールの定理について詳しく知りたい方は、この本にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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    『マンガ「解析学」超入門』
    解析学の最初の難所「ε-δ(イプシロン・デルタ)論法」を使った極限の定義から微分積分まで。言葉だけではわかりにくい複雑な概念や考え方も、目からウロコのイラストですっきり理解。なぜこうなるのか、どんな意味があるのか、納得しながら学べます。

    7月25日 ルービック・キューブ発売(1980年)

    ハンガリーの建築学者エルノー・ルービックの考案した、6面体パズル「ルービック・キューブ」が、この日、日本で発売されました。1辺5.8センチメートルの立方体で、3列ずつ、縦・横に回転可能なしくみになっていて、6面の色を揃えていくパズルです。ランダムに動かしたとき、1面9個のコマ(全部で27コマ)が6色きれいに揃う確率は4300京分の1なんだそうです。ツクダオリジナルから発売されたこの立体パズルは、一大ブームを巻き起こし、その年だけでも500万個以上を売り上げる大ヒットになりました。

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    『群論入門』
    群論の世界を視覚的に捉える! 入門にぴったりの一冊です。ルービック・キューブを揃える方法も、群論に登場する「置換群」を使えば簡単に理解できてしまうそうですよ!

    7月26日 世界初の静止衛星「シンコム2号」の打ち上げ(1963年)

    この日、世界初の静止人工衛星「シンコム2号(Syncom2)」が、アメリカのケープカナベラル空軍基地から、アメリカ航空宇宙局(NASA)によって打ち上げられました。静止衛星とは、地球の自転と同じ周期で公転する衛星のことで、地上からは静止しているように見えます。シンコム2号は、電話やテレビ放送の中継を行う通信用の試験衛星で、300回線の通話を処理できる能力があったそうです。打ち上げ時の軌道の傾きを修正することができず、南大西洋上空で8の字形を描くような軌道をとることになりましたが、電話回線の中継実験に成功し、その後の通信衛星の技術的な基礎が確立されることとなりました。

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    『新しい航空管制の科学』
    人工衛星の利用はさまざまな分野に広がっています。この10年で急速に普及した、宇宙技術を利用した最新の航空管制システムの全貌を、管制官とパイロットのやりとりなども交えて紹介します。

    7月27日 数学者のヨハン・ベルヌーイが生まれる(1667年)

    微分の平均値の定理(ロピタルの定理)の発見者として知られる、数学者のヨハン・ベルヌーイが、この日、スイスのバーゼルに生まれました。彼は同じ数学者であった兄のヤコブ・ベルヌーイと共に微積分を研究し、懸垂曲線(カテナリー曲線、写真参照)の方程式や、指数関数の微積分の方法を発見しました。また数学史上の大天才レオンハルト・オイラーの師でもあります。ちなみに、ヨハン・ベルヌーイが発見した平均値の定理が「ロピタルの定理」と呼ばれるようになったのは、ベルヌーイはロピタルに個人教師として雇われており、ロピタルが出版した微積分学の教科書にこの定理が書かれていたためだそうです。

    懸垂曲線(カテナリー曲線)の例 電柱の間に張られた電線のように2点から吊るされた紐や糸の形を表す。(画像提供:Kamel15)

     

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    『「超」入門 微分積分』
    微積分の基本を大胆にイメージ化し、考え方のコツを伝授。積分から微分へと進む画期的な構成、軽妙な解説と豊富な図解で、学校時代に丸暗記させられた公式や数式の「意味」がスッキリと理解できます。

    7月28日 日本初の私鉄が開業(1883年)

    この日、日本で初めての私立鉄道会社「日本鉄道」が運営する鉄道が、東京の上野から埼玉の熊谷の間で開業しました。「日本鉄道」は、岩倉具視など華族によって設立された株式会社で、現在の東北本線や高崎線、常磐線などもこの会社が建設したものです。これをきっかけに、日本各地で私鉄が創設されましたが、1906年の鉄道国有法によって多くの私鉄が日本国有鉄道(国鉄)に統合されることとなりました。なお、馬車による鉄道まで含めると、1880年に設立された「東京馬車鉄道」が日本初の私鉄といわれています。

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    『図解・鉄道の科学』
    電車が走る・曲がる・止まるホントの理由。静かで揺れない電車を実現した意外なアイディア。安全で正確な運行を支える究極のハイテク技術。他書では読めない鉄道の仕組みをその根本原理から解説した一冊です。

    7月29日 国際原子力機関が発足(1957年)

    原子力の軍事的利用を防止し、平和的利用を促進することを目的とした「国際原子力機関(IAEA : International Atomic Energy Agency)」が、この日、発足しました。1953年の国連総会で、当時のアメリカ大統領アイゼンハワーが行った演説「平和のための原子力」の提案がきっかけとなって設立されたものです。本部はオーストリアのウィーンにあり、現在の加盟国は159ヵ国。2005年には、当時の事務局長モハメド・エルバラダイとともに、IAEAが機関としてノーベル平和賞を受賞しています。

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    『原子爆弾』
    無差別大量殺戮兵器の巨大なエネルギーはどこからどのようにして発生するのか? この疑問に答えるべく、原子核の世界の秘密を明らかにしてきた近代物理学の歩みを紹介しながら原爆の理論と開発の歴史を臨場感いっぱいに詳説します。

    7月30日 東北自動車道が全線開通(1986年)

    この日、青森県の碇ヶ関から十和田湖までの28キロメートルの区間が開通し、埼玉県の浦和から青森まで674キロメートルにわたる日本最長の自動車道「東北自動車道」が開通しました。さらに翌年の9月には首都高の川口JCTに接続され、東北自動車道の全長が679.5キロメートルに延長されるとともに、青森から熊本県の八代まで約2000キロメートルが高速道路でつながることとなりました。現在、第2青函トンネルとして、海底高速道路の構想があるそうです。もしこれが実現したら、九州から北海道まで高速道路から一度も降りずに旅してみるのもいいかもしれませんね。

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    『図解・首都高速の科学』
    1962年、東京オリンピックに先立って開通した首都高速道路。制約の多い都市部に建設するため、首都高速には常に最先端の道路技術が導入されてきた2020年に再び開かれるオリンピックに向けて、新たな段階に入った首都高速の建設・運営・保守の舞台裏を余すところなく解説した一冊です。

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