【サイエンス 7days】 第81回 8月14日~8月20日

  • 2017/08/14

    • ニュース

    第81回 8月14日~8月20日
    日本初の自動式交通信号機

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第81回は今日8月14日から8月20日までの一週間をみていきましょう。

    8月14日 博物学者のシートンが生まれる(1860年)

    『シートン動物記』などの著作で知られる博物学者で作家の、アーネスト・トンプソン・シートンが、この日、イギリスのサウスシールズに生まれました。父親がカナダで森林開拓の仕事に携わっていた関係で5歳から森林地帯で生活を始め、これが野生動物に興味を持つかけとなったそうです。トロント、ロンドン、パリで博物学と絵画を学んだシートンは、野生動物の生態を描いた挿絵入りの『私の知っている野生動物』を1898年に出版します。これがベストセラーとなり、その後も動物文学をつぎつぎと発表するようになりました。作家としての活動の他に、自然保護運動の先駆者の1人としても知られ、鳥類保護の法律整備にも取り組んだそうです。

    シートンによる挿絵

     

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    『カラー図解 古生物たちのふしぎな世界』
    恐竜だけが古生物じゃない! 生態系の覇権をめぐる古生代のふしぎな古生物たちの物語を、100点に及ぶ精緻なカラーイラストと化石写真で解説します。

    8月15日 パナマ運河の開通(1914年)

    この日、大西洋と太平洋をつなぐ全長約80キロメートルの「パナマ運河」が開通し、アメリカの汽船「アンコン号」が初めてこの運河を通過しました。この運河の開通によって、ニューヨークからサンフランシスコへの航路が、約1万5000キロメートルも短縮されることとなり、通商が一気に活発化したそうです。運河の建設は、1880年にフランスが主導して始められたものですが、不景気などの影響で、途中からアメリカが建設を引継ぐことになり、じつに35年もの年月をかけてようやく完成にいたりました。パナマ運河は、米国土木学会が制定した、20世紀の10大プロジェクトにも選ばれており、英仏海峡トンネルや、エンパイア・ステート・ビルディングとならんで、20世紀を代表する建造物のひとつです。

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    8月16日 日本最高気温が74年ぶりに更新される(2007年)

    2007年のこの日、埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市において、当時の日本における観測史上最高気温40.9℃が記録されました。それまでの最高気温の記録は、山形県山形市において1933年7月25日に観測された40.8℃で、じつに74年ぶりに日本の最高気温が更新されることとなりました。しかし、それからわずか6年後の2013年8月12日、高知県四万十市で、41.0℃という気温が記録され、さらに記録が更新されています。なお、最低気温の記録を見てみると、北海道の旭川市においてマイナス41.0℃という数値が1902年に記録されています。こちらは100年以上にわたって破られていない、まさに空前絶後の記録となっています。

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    『人類と気候の10万年史』
    人類は、現代とはまるで似ていない気候激変の時代を生き延びてきた!? 湖の底に刻まれた過去の精密な記録から気候変動のメカニズムに迫り、人類史のスケールで現代を見つめなおす一冊。第33回講談社科学出版賞受賞作です。

    8月17日 金星探査機「ベネラ7号」の打ち上げ(1970年)

    この日、ソ連がベネラ計画の探査機第7号を、金星に向けて打ち上げました。「ベネラ」はロシア語で金星を意味する言葉で、「ベネラ計画」は1961年からスタートした金星探査計画です。ベネラ7号は、打ち上げから約4ヵ月後の12月15日に、金星への軟着陸に初めて成功し、地表から観測データを地球に送信しています。この探査機によって、金星の表面は、気温が475℃、気圧が90気圧もある灼熱地獄であることが明らかになりました。これ以前に金星に送られた探査機は、すべて地表にたどり着く前に故障していたのですが、その原因は、この高温高圧の環境だったのです。

    ベネラ7号の着陸カプセル(写真提供:NASA)

     

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    『太陽系シミュレーター』
    金星はいまどこにある? 太陽系内での過去・現在・未来2万年間の天体現象を、あらゆる地点、角度から見ることができる画期的3D・CGシミュレーターです。あの日、あの時、あの地点で、星々はどのような瞬きをみせるのか。自宅のPCで簡単に確かめられます。

    8月18日 化学者の櫻井錠二が生まれる(1958年)

    この日、理化学研究所や日本学術振興会の設立に携わった化学者の櫻井錠二が、石川県に生まれました。幼いころから恵まれた教育を受けた櫻井は、13歳で大学南校(後の東京大学)に合格し、18歳のきには国費留学生としてロンドン大学に入学します。ここで有機水銀化合物についての研究をするかたわら、一般向けの科学講座の存在を知り、科学の啓蒙普及の重要性に気付いたそうです。1881年に帰国すると、翌年に24歳の若さで日本人としては2人目の東大化学教授に就任します。沸点の上昇による分子量測定法の改良や、グリシンなどの構造決定など学問的な業績に加え、学士院院長、日本化学会会長を務めるなど、日本の科学の発展に大きな足跡を残した人物です。

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    『マンガ おはなし化学史』
    原人が起こした焚き火の炎から現代社会を支えるプラスチックの発明まで、実生活と深いかかわりを持ちながら発展してきた化学の歴史を、記号や数式はほとんど使わずに、エピソード満載の「おはなし」仕立てでやさしく紹介します。

    8月19日 彗星探査機「すいせい」の打ち上げ(1985年)

    この日、日本の宇宙科学研究所が、ハレー彗星探査機「すいせい」を鹿児島宇宙空間観測所から打ち上げました。「すいせい」はこの年の1月に打ち上げられた「さきがけ」に続く、日本初の本格的な彗星探査機です。翌1986年に太陽に最接近したハレー彗星の国際協力探査に参加し、彗星付近の太陽風の観測や、中心核の紫外線写真の撮影などを行いました。ハレー彗星がふたたび太陽のそばにやってくるのは2061年の夏になるそうです。そのころまでに宇宙旅行が簡単にできるようになっていたら、ぜひ彗星の近くまで見学に行ってみたいですね。

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    『へんな星たち』
    彗星のように長い尾を引きずっている恒星があることを、みなさんはご存じでしょうか? 恒星研究のプロフェッショナル厳選、10個のへんな星たちに驚き笑い呆れながら、星の物理を学べる本です。

    8月20日 日本初の自動式交通信号機が登場(1931年)

    この日、銀座4丁目や京橋などの交差点34ヵ所に、日本初の青・黄・赤の3色の自動式信号機が設置されました。それまでの信号機は、赤と青の板を利用した手動式のもので、1919年に東京・上野広小路に導入されたのが始まりだったそうです。なお、世界初の信号は、1858年にイギリスのウェストミンスターに設置された、ガスを使った赤と緑の2灯式のものと言われています。ちなみに、この日から設置された日本初の自動式信号機、色が変わるたびにじりじりとベルが鳴って、とてもうるさかったそうです。

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    『図解 首都高速の科学』
    制約の多い都市部に建設するため、首都高速には常に最先端の道路技術が導入されてきました。そこから日本や世界に広まった技術も少なくありません。2020年に再び開かれるオリンピックに向けて、新たな段階に入った首都高速の建設・運営・保守の舞台裏を余すところなく解説する一冊です。

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