【サイエンス 7days】 第82回 8月21日~8月27日

  • 2017/08/21

    • ニュース

    第82回 8月21日~8月27日
    世界初の飛行機レース

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第82回は今日8月21日から8月27日までの一週間をみていきましょう。

    8月21日 新聞に初めて天気図が掲載される(1924年)

    この日、ジャーナリストで歴史家の徳富猪一郎(とみとく・いいちろう)が創刊した日刊紙『国民新聞』に、はじめて天気図が掲載されました。天気図とは、気圧の配置や、風向などを地図上に示したもので、1820年にドイツの気象学者ブランデスが作成したのが世界初とされています。日本では、1883年に東京気象台によってはじめて天気図が作られ、その年の3月1日以降は毎日、天気図が印刷配布されるようになりました。現在は気象庁によって、一日に7回、日本周辺の実況天気図が発表されています。

    1883年3月1日に発行された日本で最初の天気図(気象庁ホームページより)

     

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    『図解・気象学入門』
    気象と天気のしくみを原理から詳しく丁寧に解説した「わかる」入門書です。やさしい語り口で気象学用語の多くを網羅。気象予報士を目指すスタートにも最適な一冊です。

    8月22日 世界初の飛行機レース(1909年)

    この日、フランスのランスにおいて、世界初の国際的な飛行機レース「ゴードン・ベネット・カップ」の第一回大会が開催されました。1周10キロメートルのコースを2周飛行し、平均速度を競うもので、この日の大会には、世界各国から38人のパイロットが集まりました。優勝者は、アメリカ合衆国のグレン・カーチスで、自らが製作した「カーチス No.2」を操り、平均時速75キロメートルという当時の世界最高速度を記録しています。1903年のライト兄弟の初飛行から、国際レースが開催されるまで、わずか6年しか経っていないというのは驚きです。ちなみに、カーチスはこの2年前にもオートバイでスピード記録に挑戦しており、時速219キロメートルという世界記録を樹立しています。

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    『図解・飛行機のメカニズム』
    軽く丈夫な機体の構造や安全のための工夫、操縦システム、エンジンと燃料系統など、「より安全に速く大量に」を目指す航空技術の最先端はどうなっているのか。仕組みと実際の作動状況をビジュアルをふんだんに使って解説します。

    8月23日 安楽死についての国際会議を日本で開催(1976年)

    この日から2日間にわたって、第一回安楽死国際会議が東京で開催され、「品位ある死」の権利を主張する宣言が採択されました。終末期の患者に対して延命措置をとらないことによる「消極的安楽死」の選択は、日本を含めて世界的に広く認められていますが、致死性の薬物等の使用による「積極的安楽死」の是非は現在でも議論が続いています。オランダやベルギー、アメリカの一部の州など、積極的安楽死が法律で認められている国もありますが、日本も今後、この問題と向き合っていかなければならないのかもしれません。

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    『死因事典』
    昨日まで元気で、今日眠るように死ぬ。ピンピンコロリと逝きたいが、人生そううまくはできていない。病死、事故死、中毒死から、人には言えぬ腹上死まで、あなたを待ち受けている運命は?死の心構え、できていますか。

    8月24日 冥王星が惑星から準惑星に(2006年)

    この日、チェコのプラハで開かれていた国際天文学連合の総会において、太陽系の惑星を「惑星」「準惑星」「太陽系小天体」の3つに分類する決議が採択されました。これによって、太陽系の9番目の惑星とされていた冥王星は、2000年代に発見されたエリス、マケマケ、ハウメアなどとともに準惑星に分類されることになりました。エリスは、冥王星と同じくらいの大きさで、軌道の一部は冥王星の軌道の内側にあるため、発見当初「10番目の惑星」とも呼ばれました。しかし、この発見がきっかけとなり、同じような大きさと公転軌道を持った天体が、太陽系のなかでいくつも見つかるようになり、惑星の定義を再検討する議論が持ちあがったのです。

    NASAの探査機ニュー・ホライズンズが撮影した冥王星(画像提供:NASA)

     

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    『地球はなぜ「水の惑星」なのか』
    水から地球の歴史が見える! 未解決問題として残されている、地球の水の「起源・分布・循環」という三つの謎に、地球誕生からプレートテクトニクスまで、さまざまな角度で迫った一冊です。

    8月25日 民間航空機が初の海外飛行(1931年)

    この日、現在の東京国際空港(羽田空港)の前身となる東京飛行場が正式に開港し、民間航空会社による初の国際フライトが中国の大連にむけて飛び立ちました。ただし、その乗客は人ではなく、中国の人々に秋を楽しんでもらうための約6000匹のスズムシとマツムシでした。当時、航空運賃は非常に高価であったため、一般の乗客が集まらず、代わりに大連の「東京カフェー」が日本から取り寄せた虫たちが、最初の乗客となったそうです。ちなみに、フライト時間は約12時間(現在の約4倍!)もかかったそうです。6000匹の虫を一人で運んだパイロットはいったいどんな気持ちだったのでしょうか。虫嫌いでなかったならよいのですが……。

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    『新しい航空管制の科学』
    広いと思える「空の道」航空路は絶え間なく飛び交う航空機で意外にもラッシュ。100機以上の人工衛星を使って管制官はどうさばいていくのか? 知られざる航空管制の仕組みを詳しく紹介します。

    8月26日 化学者のラヴォアジエが生まれる(1743年)

    質量保存の法則を発見したことで知られる化学者、アントワーヌ・ラヴォアジエが、この日、フランスのパリに生まれました。ラヴォアジエは、家業である弁護士を目指してパリ大学の法学部に入学しましたが、在学中に自然科学に興味をもち、実験を始めます。1789年に出版した『化学原論』には、現在の元素にあたる33種類の物質のリストが掲載されており、これは人々の物質の認識に革命をもたらしました。その後、化学反応の前後で物質の総質量は変化しないという「質量保存の法則」を発見するなど、化学という学問の基礎を築いたラボアジエは、「近代化学の父」と呼ばれています。

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    『大人のための高校化学復習帳』
    電池に電気が蓄えられるのはなぜ? 洗剤に「まぜるな危険」とあるのはなぜ? 使い捨てカイロはなぜ熱くなるの? そんな日常の不思議が高校化学でわかります。基本から丁寧に学びなおせる、大人だからこそ知って楽しい、化学のエッセンスがつまった一冊です。

    8月27日 数学者のペアノが生まれる(1858年)

    ペアノの公理と呼ばれる自然数の公理系を提唱したことで知られる数学者ジュゼッペ・ペアノが、この日、イタリアに生まれました。ペアノの公理とは、0、1、2、3、……という私たちが普段使う数(自然数)を数学的に構築するもので、

    1.0は集合Nの要素である。
    2.nがNの要素ならばn'もNの要素である。
    ('は集合Nからそれ自身の中への写像)。
    3.1と2の過程で得られるものだけがNの要素である。
    4.Nのどの要素nについてもn'は0と等しくない。
    5.Nの二つの要素mとnについて、mとnとが等しいとき、かつそのときに限ってm'とn'が等しい。
    これらの公理系が満たされるとき、Nを自然数の集合といい、その要素を自然数という

    というものです。1とか2が、こんなにややこしいものだったなんて……。数学者のものの見方にはいつも驚かされますね。

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    『現代数学小事典』
    現代数学を「数学基礎論」、「代数学」、「解析学」、「幾何学」、「トポロジー」、「応用数学」の6部門に分け、ほぼ全般を解説。用語、定理、人名の3つの索引を用意し、すべての用語に英訳まで付けた力作です。

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