【サイエンス 7days】 第87回 9月25日~10月1日

  • 2017/09/25

    • ニュース

    第87回 9月25日~10月1日
    ブームの火付け役となったパソコンが発売!

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第87回は今日9月25日から10月1日までの一週間をみていきましょう。

    9月25日 ノルウェーの探検船『フラム号』が北極海を漂流観測(1893年)

    ノルウェーの海洋探検家F・ナンセン(1861~1930)は、この日から1896年8月12日までの3年近くもの間、北極海で観測を行いました。群氷に乗り上げ、氷に閉ざれたまま漂流し極点を目ざしながらの観測でした。そのときの船『フラム号』は重量402トン、高さ39メートルの木造帆船で、氷圧で破壊されない底の丸い船体が特徴的でした。1895年4月、北緯86度14分に達したところで食糧が残りわずかになり、北極点には到達できなかったのですが、このときの観測を元にV・W・エクマン(1874~1954)が洋上の風と海流の関係を導く「吹送流理論」を確立するなど、大きな意味を持つ探検でした。ナンセンはなんとのちに政治家になり、1922年にノーベル平和賞を受賞しました。

    オススメ関連書籍はこちら
    『海の教科書』
    あなたの知らない海の姿を、最新科学で徹底解説。波の不思議といった目に見える海の現象から、海洋大循環といった目に見えない地球規模の活動までわかる、海洋学の入門書です。昔の探検家の観測にも思いを馳せながら読んでみてはいかがでしょう。

    9月26日 生理学者パブロフが生まれる(1849年)

    「パブロフの犬」の実験といえば聞いたことがない人はいない、あのパブロフは、ロシアの貧しい牧師の家に生まれました。少年時代に大けがを負うなど苦労の後、神学校を経てサンクトペテルブルク大学に進学。卒業後ドイツに留学し、実験技術などを学び、1890年にソ連軍医アカデミーの薬理学教授に。1904年ノーベル生理学医学賞を受賞しました。1902年に発見した「パブロフの犬」とは、犬にベルを鳴らしてえさを与えていると、ベルを鳴らしただけで犬が唾液を分泌するようになるという生理現象を解明した実験のこと。その後この「条件反射」は、ヒトの行動選択の心理学の基本として広く研究され、利用されることになるのです。

    オススメ関連書籍はこちら
    『人はなぜだまされるのか』
    壁のシミが幽霊に見えたり、噂話を信じやすかったり、そんな人間の愚かさは高度に進化した認知機能の副作用といえるそうです。進化心理学の成果をもとに、心の不思議が解き明かされていく1冊です。

    9月27日 「横浜ベイブリッジ」が開通(1989年)

    全長860メートル、海面からの高さ175メートルの湾上吊橋である横浜ベイブリッジは、神奈川県の横浜国際航路を横断し、本牧埠頭と大黒埠頭を結ぶ高速湾岸線の一部を構成する2層構造の斜張橋です。上層は首都高速道路、下層は国道357号線となっており、港湾物流の一端を担う重要な輸送路の役割も果たしています。1981年に基礎工事が始まり、8年かけて開通。その名前は、1964年に建設が計画された時点から横浜市により付けられていました。また、ライトアップも話題となり、観光名所として、テレビやCMのロケ場所として、人気に。264灯もの投光器で主塔部分をライトアップし、魅力的な横浜港の夜景を演出しています。

    横浜ベイブリッジ(写真:Gleam / CC BY-SA 3.0

     

    オススメ関連書籍はこちら
    『図解・橋の科学』
    かつて「悪魔が架けた」ともいわれたほど困難だった橋の建設は、ガリレオによって誰もが計算できる「科学」に。橋がさまざまな形をしている理由、「世界最大」明石海峡大橋の架け方ほか、構造と材料の力学、長大橋の工法から特殊な機能の橋まで、驚き満載の「橋のレシピ」です。

    9月28日 国産8ビット・パソコン「PC-8001」登場(1979年)

    日本電気(NEC)が発売したこの「PC-8001」は、3年間で25万台を売るヒット商品となり、日本のパソコンブームの火付け役となりました。米国では、1970年代の初めにIBM社とヒューレット・パッカード社が発売した一般利用者向けの個人用コンピューターに「パーソナル・コンピューター」という呼び方が初めて使われていたのですが、そのまま日本でも「パーソナル・コンピューター」という呼び方が使われ、「パソコン」と略されるようになったのです。この商品の大ヒットにより日本では急速にパソコンの普及が進んだことから、発売された日がパソコン記念日と決められました。

    オススメ関連書籍はこちら
    『カラー図解 最新 Raspberry Piで学ぶ電子工作』
    「Raspberry Pi」は、LEDやADコンバータ、センサ、サーボモーターなどの電子工作のパーツを直接つないで制御できる超小型コンピューターです。さまざまな演習を通して「どのような回路を組めば目的が達成できるか」をその原理も含めて丁寧に解説します。

    9月29日 欧州原子核研究機構(CERN)が発足(1954年)

    欧州原子核研究機構(CERN)は、スイスのジュネーヴ郊外でフランスとの国境地帯にある、世界最大規模の素粒子物理学の研究所。加速器を用いた素粒子物理学および原子核物理学の研究などを行っています。大小いくつかの加速器を有し、現在世界最大の加速器であるLHC(大型ハドロン衝突型加速器、Large Hadron Collider)も持っています。地下100メートルに設置され、直径約8.6キロメートル、1周約27キロメートルと、東京山手線ほどの大きさ。素粒子の性質の解明や新たな素粒子の発見が期待されます。

    オススメ関連書籍はこちら
    『宇宙に「終わり」はあるのか』
    今から138億年前にビッグバンで生まれた宇宙は、今後少なくとも「10の100乗年」にわたる未来を有すると言われています。つまり現在までの時間はごく一瞬にしかすぎないのです。宇宙の誕生から終焉までを最新科学に基づいて見渡し、人類の時間感覚とはまったく異なる視点から宇宙について考える1冊です。

    9月30日 世界最大規模のボールダー・ダム完成(1935年)

    世界最大の規模を誇る、フーバー・ダムがこの日、アメリカ南西部アリゾナ州とネバダ州の境、コロラド川ブラックキャニオンに完成しました。高さは世界最高の221メートル、堤頂長379メートル、堤体積336立方メートルの重力式アーチ・ダムで、当時はボールダー・ダムと呼ばれました。貯水する人工湖のミード湖は総貯水量367億立方メートル、最大出力135万キロワット。コロラド川の氾濫防止だけでなく、ラスベガスへの電力供給や灌漑、ロサンゼルスへの水道水の確保など多くの役割を担い、以後、多目的ダムの見本とされています。

    2011年のフーバーダム(写真:Kuczora / CC BY-SA 3.0

     

    オススメ関連書籍はこちら
    『地球はなぜ「水の惑星」なのか』
    水から地球の歴史が見える! 地球は「水の惑星」。しかし、地球の水の「起源・分布・循環」という三つの謎は、大きな未解決問題として残されています。水がこの惑星にどんな影響を与えてきたかのをひもといていきます。

    10月1日 コーヒーの日(1983年)

    国際コーヒー協定は、10月1日を新年度と定めています。その年の世界のコーヒー市場の動向に大きく影響する、世界一の生産国ブラジルが、9月に収穫を終え、収穫高や品質がわかるタイミングだからです。日本では秋冬にコーヒーの需要が高かったこともあり、1983年全日本コーヒー協会によって、コーヒー新年度である10月1日が「コーヒーの日」と定められました。世界でコーヒーが最初に姿を現したのは、15世紀のイエメン。イスラム教の修行者が利用していたドラッグで「(食欲や眠気などの)欲求を消す物」を意味する「カフワ」と呼ばれていました。それから世界中で栽培と生産技術や焙煎技術、抽出法などおいしさを求める研究が広がり、現在のコーヒーへと発展していくこととなりました。

    オススメ関連書籍はこちら
    『コーヒーの科学』
    コーヒーの独特の香味はどのように生まれるのか。自家焙煎店で培われた職人の技術と知恵を、科学の視点で徹底分析。味をコントロールし、自分好みのコーヒーを淹れる秘訣も見えてきます。科学論文に基づく知見を踏まえて、コーヒーのさまざまな謎に迫ります。

新着情報一覧

ページTOPへ