【サイエンス 7days】 第104回 1月22日~1月28日

  • 2018/01/22

    • ニュース

    第104回 1月22日~1月28日
    世界最大のダイヤモンド原石発見

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第104回は今日1月22日から1月28日までの一週間をみていきましょう。

    1月22日 国産初の飛行船(1916年)

    この日、陸軍の飛行船「雄飛(ゆうひ)号」が、初めての実験飛行を行い、益田少佐ほか2人を乗せて所沢~豊橋(燃料補給)~大阪間を飛行しました。雄飛号は全長85メートル、高さ22.5メートルの巨体ながら、時速約60キロメートルでの巡航が可能で、所沢から大阪までの所要時間は11時間34分でした。この飛行を記念して、1月22日は「飛行船の日」とされています。ちなみに、当時の飛行船の浮揚ガスには水素が使用されていましたが、1937年の「ヒンデンブルク号」爆発事故以降、不活性気体のヘリウムが使用されるようになりました。

    雄飛号〔大阪朝日新聞1916年1月22日掲載の記事〕

     

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    『高校数学でわかる流体力学』
    航空力学はもちろん、船や海洋、さらにはエンジンや油圧、配管など気体・液体を扱う全ての分野で、流体力学は必須です。本書では、流体力学の基礎的な理解から、飛行機の飛ぶ原理として有名な「ベルヌーイの定理」の完全理解までを目指します。

    1月23日 世界初の女医が誕生(1849年)

    この日、エリザベス・ブラックウェル(1821~1910)が米国ニューヨークにあるジェネヴァ医科大学から学位を授与され、女性として初めて医師の資格を取得しました。当初、アメリカの病院では採用を拒否されることもありましたが、1857年にはマンハッタンに女性職員だけで運営される、貧しい女性と子供のための病院を設立し、その後も医学教育と女性のための権利運動に取り組みました。ちなみに英国初の女性医師はエリザベス・ギャレット=アンダーソン(1836~1917)で、1870年に医師資格を取得、日本では荻野吟子(おぎのぎんこ 1851~1913)が1885年に日本人女性初の国家資格を持った医師となっています。

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    『理系の女の生き方ガイド』
    女性研究者の最大の障害とされる結婚や子育ても、その経験を男にはまねのできない強みにしてしまおう。積極的でスマートな研究生活を送っている先輩女性研究者からの、実感アドバイスが満載の一冊です。

    1月24日 「ボイジャー2号」が天王星に最接近(1986年)

    NASAのボイジャー計画によって1977年に打ち上げられた「ボイジャー2号」が、この日、天王星に最接近しました。最も天王星に近づいたときの距離は約7万1000キロメートルで、これは地球と月の間の距離の5分の1以下です。このときに撮影された画像から、新たな天王星の環と衛星などが発見されました。「ボイジャー2号」は天王星を通過したのち、1989年8月25日には海王星へと接近し、そこでも6つの衛星を発見するなどの新発見をもたらしました。現在も太陽系の果てへと向かって飛行を続けており、地球からの距離は約170億キロメートルにも達しています。

    ボイジャー2号が撮影した天王星〔NASA/JPL〕

     

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    『太陽系シミュレーター Windows7/Vista対応版』
    太陽系3Dシミュレーションソフト「太陽系大紀行2」の製品版CD-ROMを収録! 従来のプラネタリウムソフトにありがちな地球上から見上げる視点だけではなく、好みの惑星や宇宙空間など、太陽系を眺める視点は自由自在に操作することができます。

    1月25日 物理学者のプリゴジンが生まれる(1917年)

    非平衡熱力学の研究で知られる物理学者イリヤ・プリゴジン(1917~2003)が、この日、ロシアのモスクワに生まれました。プリゴジンは熱力学の分野において、非平衡状態からでも秩序構造が生じることを理論的に示し、従来の「非平衡状態=予想不可能な状態」という概念を打ち破りました。さらにそれを発展させ、生物体や生態系などに見られる多様な構造やリズム、動的安定性などを考える際に、全体を統一的に捉えることの可能な「散逸構造理論」を提示して、1977年にノーベル化学賞を受賞しています。また、『カオスからの秩序』(1979年)、『「存在」から「生成」へ』(1980年)など、一般向けの著作も高く評価されており、現在の科学思想に大きな影響を与えた人物です。

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    『時間とはなんだろう』
    プリゴジンの後年の研究対象は、「時間はなぜ一方向へと流れるのか?」だったそうです。科学は「時間」をどこまで解き明かしたのか? ニュートン力学、カオス、特殊相対性理論、一般相対性理論、電磁気学、場の量子論、超弦理論……物理学の歴史を辿っていくと、美しく壮大な、時間の真の姿が見えてきます!

    1月26日 世界最大のダイヤモンド原石発見(1905年)

    この日、南アフリカ共和国プレミア鉱山のキンバレー岩の中から、重量3106カラット(621グラム)のダイヤモンド原石が発見されました。この原石はこれまでに発見されたダイヤモンド原石のなかで最大のもので、鉱山創立者の名前をとって「カリナン」と名づけられました。原石は熟練の加工技師によって106個の石にカットされ、特に大きな9つの石にはカリナンI~カリナンIXの名前が与えられています。このうち最大のカリナンIは530.2カラットもあり、現在はイギリス王室が所有しています。

    カリナン原石のレプリカ

     

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    『三つの石で地球がわかる』
    「水の惑星」地球は「石の惑星」でもあります。太陽系で最も多くケイ素が集まったため、ほかの惑星にはない多彩な岩石が生みだされました。しかし種類が多いだけに「石の世界」は複雑で、名前を見ただけで嫌気がさしてしまいがちです。本書では初心者が覚えるべき石を三つ選び、それらを主役に、石と地球の進化を語っていきます。読めば「石の世界」が驚くほどすっきりわかります!

    1月27日 青函トンネル貫通(1983年)

    着工から19年、青函トンネルに先行して掘り進められた「先進導坑」で本州と北海道が結ばれました。青函トンネルは、津軽半島の今別町から松前半島の知内町まで全長53.85キロメートルの海底鉄道トンネルで、交通機関用の海底トンネルとしては世界一の長さを誇ります。海底部分の長さは23.3キロメートルで海面下140メートルに位置しています。1946年に現地調査が始まり、1964年から調査坑の掘削、1971年11月14日に本工事が着工されました。「先進導坑」の貫通後も「作業抗」「本坑」と掘削が進められ、JR津軽海峡線の開通は、この日から5年後の1988年3月13日でした。

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    『図解・地下鉄の科学』
    地下鉄は立体構造がおもしろい! 地下道やライフラインが複雑に絡み合う地下空間。地下鉄はそれらをくぐり抜けながら、残された場所を探すように、急勾配やカーブを繰り返しながら走っていきます。その姿はまるで大都会のジェットコースター。トンネル建設には土木技術の粋が集められ、車両や軌道にも工夫が凝らされています。一般にはあまり知られていない地下鉄の高度な技術を豊富な図解を用いて解説します。

    1月28日 カルノー・サイクルを発表(1834年)

    フランスの物理学者エミール・クラペイロン(1799~1864)が、この日、熱機関の「カルノー・サイクル」を発表しました。「カルノー・サイクル」は同じくフランスの物理学者ニコラ・レオナール・サディ・カルノー(1796~1832)のアイデアですが、クラペイロンによる平易化とグラフによる表現によって、はじめてその価値が認められることとなりました。カルノー・サイクルは、温度の異なる2つの熱源の間で動作する可逆熱サイクルの一種で、実際には実現不可能なものですが、この思考実験が出発点となり、「熱力学第二法則」や「エントロピー」等の概念が発展していくこととなりました。

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    『エントロピーをめぐる冒険』
    難解、無味乾燥、とっつきにくい……エントロピーに悩んだのはあなただけではありません。カルノー、ボルツマン、ギブズらはいかに闘い、自然が隠しもつ神秘を見つけだしたのか? この理論はなぜ、宇宙を支配するのか? 彼らの試行錯誤を追体験することで、あなたの目の前にもエントロピーが姿を現します!

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