『メールはなぜ届くのか』

『メールはなぜ届くのか』

著者 草野真一(くさの・しんいち)

インターネットのしくみがわかる

はじめに

 ある日、ぼくの元に友達のAくんからメールが届きました。
 Aくんは日本から見て地球の裏側、南米に住む大切な友人です。
 メールの記録を見ると、メールはまさに今さっき送信されたものであることがわかります。Aくんがメールを出すのとそれをぼくが受け取るのとは、ほぼ同時だったのです。
 いったいなぜ、こんなことが可能なのでしょうか?
 Aくんのメールは、確かに地球の裏側から届いています。
 いざ行こうとすれば数日は覚悟しなければならない遠方なのに、メールは「距離」を問題にせず、料金は変わりません。なぜでしょうか?
 そう思うと、メールには不思議な点がたくさんあるのです。
 まったく同じ内容のメールを、ぼくばかりでなく第三者も受け取ることができる。どうしてなのか。
 かつてはパソコン上のメールソフトを用いることでしか扱えなかったメールが、現在ではスマホでも読めるようになっている。いったいどんな進化があったのか。
 携帯電話のメールとパソコンのメールは仕組みが違うらしい。どう違うのか。
 あの東日本大震災の日、帰宅難民となった東京在住のぼくは、東北はむろんのこと関東に住む友達にも、携帯電話のメールを送ることができなかった。それはどうしてなのか。
 同じ状況に置かれたにもかかわらず、自在に連絡し情報を得ることができた人がいたのはなぜなのか。
 地球の裏側からなのに、メールが瞬時に届くのはどうしてなのか。
 本書は、こうした「メールに対する素朴な疑問」に解答を与えるために作られました。
 メールはなぜ届くのか──。
 本書を読み終えたとき、読者それぞれの中に、その解答が醸成されていることでしょう。解答の説明には、より多くの、深い知識が必要です。
 それは変転きわまりないIT業界において、ほとんど変わることのない、古びない知識でもあります。
 読者はメールという近しいものを素材として、コンピュータの海?─インターネットをも学ぶことになるのです。

著者 草野真一(くさの・しんいち)

早稲田大学卒。受験塾理科講師を経て一年間のアジア大陸放浪へ。その後、書籍編集者となり一〇〇冊以上の本を企画・編集(うち半分を執筆)。日本に「本格的なIT教育」を普及させるため、国内ではじめての小中学生向けプログラミング学習機関「TENTO」を設立。TENTO名義で『12歳からはじめるHTML5とCSS3』(ラトルズ)を出版。雑誌『日経ソフトウェア』やウェブページの制作にも関わる。「IT知識は万人が持つべき基礎素養」が持論。

[B1825]

メールはなぜ届くのか

著:草野真一

地球の裏側にいる相手にも瞬時に届くメール。その届くしくみを学びながら、インターネット上でのデータのやりとりが自然とわかるようになる。

定価 : 本体860円 (税別)

ISBN : 978-4-06-257825-7

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