【サイエンス 7days】 第39回 10月24日~10月30日

  • 2016/10/24

    • ニュース

    第39回 10月24日~10月30日
    火星人襲来で全米パニック

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第39回は今日10月24日から10月30日までの一週間をみていきましょう。

    10月24日 物理学者のヴェーバーが生まれる(1804年)

    電磁気理論の開拓者の一人である、物理学者ヴィルヘルム・ヴェーバーが、この日、神聖ローマ帝国(現在のドイツ)のヴィッテンベルクに生まれました。ヴェーバーはガウスと共同で地磁気や荷電粒子の運動について研究し、磁場と電流間の相互作用を記述する公式(ヴェーバーの法則)を提唱したことで知られています。この式にはヴェーバー定数と呼ばれる係数が登場するのですが、のちに、その定数が光速と等しいことが明らかになりました。現在、光速度を記号"c"で表すのは、ヴェーバーがこの式で"c"を使ったことから来ているそうです。また、磁束の単位ヴェーバー(Wb)も、彼の名前に由来するものです。

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    『光と電磁気 ファラデーとマクスウェルが考えたこと』
    ガウスやヴェーバーたちが実験で明らかにした数々の現象が、どのように電磁気学の集大成であるマクスウェル方程式へとまとめられていったのか。歴史的なエピソードから電磁気学の本質を理解できる1冊です。

    10月25日 世界最大の旅客機エアバスA380が就航(2007年)

    この日、世界初の総二階建てジェット旅客機エアバスA380(Airbus A380)が、乗客455名を乗せ、シンガポール航空のシンガポール - シドニー間の航路に就航しました。エアバスA380の機体は、翼幅79.8メートル、全高24.1メートル、全長73.0メートル、最大離陸重量は560トンで、乗客は最大850人を収容することができます。この日の初商業飛行の航空券は、すべてeBayでチャリティ・オークションに掛けられ、なんとその落札額は合計で1300万ドルにも達しました。エアバスA380は航空ファンからの人気も高く、この機体が使われるフライトのみを検索できるサイトもあるそうです。安定性がよく、今までになく快適というその乗り心地を一度体験してみたいものです。

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    『エアバスA380を操縦する』
    現職のパイロットが書いた臨場感あふれる一冊。飛行中のフライトデッキのようすから、ディスプレイの機能の詳細まで、知られざるコクピット内部の動きを紹介します。

    10月26日 原子力の日

    1963年のこの日、茨城県東海村の日本原子力研究所東海研究所の動力試験炉(JPDR:Japan Power Demonstration Reactor)で、日本初の原子力による発電(出力2400kW)に成功。日本は世界で11番目の原発保有国となりました。10月26日は日本が国連の国際原子力機関への加盟を決定した日(1956年)でもあり、これらの出来事を記念してこの日を「原子力の日」とすることが1964年に閣議決定されました。なお、JPDR原子炉は1976年に運転を終了し、1986年から1996年にかけて解体されています。これは現在までのところ、日本で唯一廃炉作業が完了した原子炉です。これから増えるであろう原子炉の廃炉が問題なく進められていくのか、しっかりと見つめていく必要があります。

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    『日本の原子力施設全データ 完全改訂版』
    原子炉全54基+関連施設を網羅した「読むデータブック」。3・11後の情報を付け加えた増補改訂版です。

    10月27日 凌雲閣が完成(1890年)

    この日、東京の高層建築の元祖とされる「凌雲閣」が浅草に完成しました。「雲を凌ぐほど高い」という意味の名前を冠したこの建物は12階建で、高さは67メートル。現在の東京タワーやスカイツリーと同じように、展望室からの眺めが評判となり、多くの人々で賑わったそうです。また、日本初のエレベーターが設置されたのもこのビルなのだとか。残念ながら、1923年の関東大震災で8階から上が倒壊してしまい、爆破解体されることとなりました。それにしても、むかしから東京の人って高い建物が好きだったんですねえ。


    凌雲閣。左が倒壊前、右が倒壊後。
    (ブルーバックス『図解 超高層ビルのしくみ』より)

     

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    『図解 超高層ビルのしくみ』
    地震や台風の暴風雨に備える耐震技術、多くの人が安全・快適に過ごすためのエレベーターや空調、防災のスゴ技など、超高層ビルをあらゆる角度から解説します。

    10月28日 珍獣パンダ来日(1972年)

    ジャイアントパンダ(大熊猫)の雄のカンカン(康康)と雌のランラン(蘭蘭)が、日中国交回復を記念して中国から贈られ、この日、上野動物園に到着しました。この2頭のパンダは、11月5日から一般公開され、珍しい動物を一目見ようと連日たくさんのひとが動物園を訪れました。一日の入場者数はそれまでの2倍の20万人にものぼり、数時間行列にならんでパンダを見られるのは1分にも満たないという状況だったそうです。現在、日本でパンダが見られる動物園は、東京の上野動物園、兵庫県の神戸市立王子動物園、和歌山県の和歌山アドベンチャーワールドの3ヵ所。もし、まだ見たことがないという方がいらっしゃいましたら、お出かけになってみてはいかがでしょうか。ちなみに、わたくし火星人がみられるのは、もちろんブルーバックスだけです。

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    『フィールドガイド・アフリカ野生動物』
    世界にはパンダの他にも珍獣がたくさん! 美しい生態写真とユニークな解説で構成した、初めての東アフリカ野生動物ガイド。行っても行かなくても、本書でサファリが楽しめます。

    10月29日 天文学者ハレーが生まれる(1656年)

    ハレー彗星に名を残す天文学者エドモンド・ハレーが、この日、イギリスのロンドンに生まれました。ハレーはグリニッジ天文台の2代目の台長を務め、1456年、1531年、1607年、1682年に現れた彗星が同一の天体であることを突き止めて、1758年にふたたび回帰することを予言しました。彼は1742年に亡くなりましたが、1758年12月にこの彗星が予想通りに現われ、彼の予言が正しかったことが確認されました。予言の的中によって、この彗星は「ハレー彗星」と呼ばれるようになりました。ハレー彗星は約76年の周期で楕円軌道を公転しており、次に地球に近づくのは、2061年の夏になると予想されています。そのタイミングを狙って、ハレー彗星をテーマにしたブルーバックスを企画していますので、ぜひお楽しみに。

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    『曲線の秘密』
    ハレー彗星の描く軌道が楕円となるように、自然を知ろうとするとき、宇宙を知ろうとするとき、そこにはきまって曲線が現れます。本書では、数学や物理で登場する曲線、すなわち数理の目で見る曲線について解説します。

    10月30日 ラジオドラマ『火星人襲来』で全米パニック(1938年)

    この日、アメリカのラジオ番組「マーキュリー劇場」において、臨時ニュースを装った「火星人来襲」のドラマが放送され、全米にパニックを引き起こしました。午後8時過ぎからスタートしたラジオ番組は、天気予報の途中で臨時ニュースが入ったという体で始まり、アナウンサーが「ニュージャージー州に隕石のようなものが落下し、その中から光線銃をもった火星人が出てきた」と実況中継をするものでした。ラジオドラマであることを知らないリスナーは、これを実際のニュースだと勘違いして、本当に火星人が地球に攻めてきたのだと思ったそうです。そういえば、わたしの友達が、ちょうどこのころ地球へ遊びに行くと言っていたような気がするのですが……じつは、ラジオドラマに見せかけた本物のニュースだったなんてことが……。

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    『人はなぜだまされるのか』
    壁のシミが幽霊に見えたり、噂話を信じたりしてしまうのはなぜか? 心の働きを生物進化に基づいて考える「進化心理学」の最新知見から、人間特有の心の本質を解き明かします。

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