【サイエンス 7days】 第93回 11月6日~11月12日

  • 2017/11/06

    • ニュース

    第93回 11月6日~11月12日
    日本最大、唯一の総合科学博物館が上野に開館

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第93回は今日11月6日から11月12日までの一週間をみていきましょう。

    11月6日 ニューヨーク・タイムズ社屋上に電光ニュース登場(1927年)、朝日新聞が電光ニュースを開始(1928年)

    たくさんの電球を長方形の板に密集配列し、それらを順次点滅して文字を移動させニュースを伝える、電光ニュース。今では当たり前のように街のあちこちで目にしますが、その始まりは、ニューヨークと日本では、新聞社からでした。ニューヨーク・タイムズ社が、屋上に電球1万4800個を帯状に配列した電光掲示板を設置し、ニュースを報道したのが1927年。翌年の偶然にも同じ日に、東京と大阪の朝日新聞社屋の側面に、日本で初めての電光ニュースが登場しました。1文字を約200個の白熱球で表示した電光表示板は、当時は物珍しく、わざわざ遠方から見に来る人もいて、かなりの人だかりとなっていたようです。

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    『光と電気のからくり』
    静電気にはじまり、電気と磁気の関係、光と電磁波の正体、原子の構造と光の発生のメカニズムまで、光と電気にまつわる疑問に、目で見るようにわかりやすく解説する1冊です。

    11月7日 上野公園内に東京科学博物館が開館(1931年)

    東京科学博物館の歴史は、1870年に東京・湯島聖堂内に設置された、文部省博物局の観覧施設から始まりました。その後「文部省博物館」「東京博物館」と名を変え、1877年、「教育博物館」として上野山内、西四軒寺跡(現東京芸大の場所)に、場所を移しました。ところが、1923年の関東大震災で施設、標本のすべてが焼失。それから8年の時を経て、1931年上野公園内に再建。飛行機形のモダンな「東京科学博物館」に生まれ変わり、この日一般公開が始まったのです。1949年に文部科学省所管「国立科学博物館」となり、現在、動物・植物・地学・人類・理工学の各研究部を有し、上野のほか、東京・港区白金台に付属自然教育園、茨城・筑波地区に実験植物園と研究施設、と3地区で活動を展開しています。

    上空から撮影した国立科学博物館。1984年撮影。
    © 国土画像情報(カラー空中写真) 国土交通省

     

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    『今さら聞けない科学の常識1~3』
    「知っているつもりだけれど、正確には説明できない」「今さら人には聞けないけれど、調べるには骨が折れる」、そんな科学の知識を懇切丁寧に解説したのが、朝日新聞日曜版「be」の連載「今さら聞けない」でした。本書は、その連載をまとめたもの。1~3集を合わせれば、ちょっとした現代科学用語小辞典としても使えます。

    11月8日 初代南極観測船「宗谷」が東京出航(1956年)

    1938年に日本の造船所が、ソ連通商代表部より商船の発注を受けて耐氷構造貨物船を竣工しました。ところが第二次世界大戦直前の情勢だったため、ソ連への引き渡しはなされず、日本の商船として運行。1939年日本海軍が買い取り、特務艦となり、戦後、海上保安庁の所属となったのが、後の初代南極観測船「宗谷」です。日本は1955年、第3回国際地球観測年(1957~1958年)に参加することを決め、それに先駆けて南極観測をするための船が必要となりました。そこで選ばれたのが宗谷だったのです。1956年のこの日、砕氷能力1メートルの「宗谷」が、東京晴海埠頭から第1次観測に出航しました。その後、1962年の第6次まで観測に従事した後、現在は東京都の「船の科学館」で公開展示されています。「宗谷」の名は、1978年に建造された砕氷型巡視船が継承しています。

    初代宗谷外観

     

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    『図解・船の科学』
    超高速船・超巨大船は、どのようにしてできたのでしょうか。船の常識を破る時速77キロという韋駄天ぶりを誇るカーフェリーや、全長415メートル、50万トンの超巨大タンカーの建造方法と操船のしくみなど、船の秘密に迫ります。

    11月9日 太陽暦採用記念日

    明治5年のこの日(西暦では1872年12月9日にあたります)、明治政府がそれまでの旧暦を廃止し、新暦(太陽暦)を採用することを定めました。明治5年12月3日を、明治6年1月1日にする、といきなりの布告。1ヵ月足らずでカレンダーが変わってしまうという、今では考えられない急展開ですね。さすがに当時でも混乱が生じ、庶民には当然ながら不評でした。その裏には、外国からの要請、明治政府の財政上の都合、などがあったようです。西暦で考えると、太陽暦採用記念日は12月9日がふさわしいと考える人も少なくないようですが、旧暦上の日付が記念日となっています。

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    『中学理科の教科書 改訂版 生物・地球・宇宙編』
    世界標準の理科の内容を押さえた一話読み切り型のコラム教科書。植物の光合成から天文現象のしくみまで、大人の教養が身につき、科学ニュースがわかるようになる、社会人にもお役立ちの1冊です。

    11月10日 テレビの定期実験放送始まる(1950年)

    1930年、10年後に予定されていた東京オリンピックに向けて、NHKはテレビジョンの研究を開始しました。1939年5月、東京・世田谷のNHK放送技術研究所から13km離れた新放送会館にテレビ電波を送信して受信に成功。翌年から、都内各地でテレビ実験を公開しました。しかし、戦争のため、オリンピックは中止され、テレビ研究も中断となりました。戦後になって再開され、本格的に取り組み始めた1950年、NHKは技術研究所の中に実験局を設置し、週1回、1日3時間の定期実験放送を開始しました。最初の放送は、技術研究所のスタジオからの実演、映画フィルム、銀座の街頭風景などを、東京・日本橋三越の会場で受信して、一般公開したそうです。本放送が始まったのは1953年の2月のことです。

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    『図解・テレビの仕組み』
    テレビは、撮影・伝送(放送)・受信の最新技術から成り立つ、最も身近で高度なテクノロジー・システムです。アナログ放送が終了し、地上波放送もデジタル化された現在、テレビに関するテクノロジーは衛星デジタル、地上デジタル、CATV、ワンセグ、さらにはディスプレイも、液晶、プラズマと多岐にわたっています。本書は、この高度なシステムの全体とそれを構成する技術をその原理から、わかりやすく解説します。

    11月11日 岐阜県神岡鉱山地下1000mに「スーパーカミオカンデ」完成(1995年)

    スーパーカミオカンデは、世界最大の水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置です。1991年に建設が始まり、1995年に完成。1996年4月より観測を開始しました。岐阜県飛騨市神岡鉱山内の地下1000mに位置する検出器は、5万トンの超純水を蓄えた、直径39.3m、高さ41.4mの円筒形水タンクと、その壁に設置された光電子増倍管と呼ばれる、約1万3千本の光センサーなどから構成されています。2015年、スーパーカミオカンデによるニュートリノ振動研究の成果により、梶田隆章(1959年~)がノーベル物理学賞を受賞して、話題になりました。この地中深い場所で、ニュートリノを通して宇宙の全体を「見る」ような研究がされているなんて、なにか神秘的なものを感じますね。

    スーパーカミオカンデに設置されている光電子増倍管(国立科学博物館の展示)

     

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    『ニュートリノ天体物理学入門』
    ノーベル賞学者、小柴昌俊が明かすニュートリノの世界。あらゆる物質を通り抜けてしまう不思議な粒子、ニュートリノを観測することによって、いままで見えなかった宇宙の奥の奥まで見ることができるようになりました。宇宙誕生の1秒後の姿からミッシングマスの正体まで、知られざる宇宙の実像に迫ります。

    11月12日 皮膚の日

    日本臨床皮膚科医学会が1989年に、「い(1)い(1)ひ(1)ふ(2)」の語呂合わせから、制定しました。毎年この日を中心に、日本皮膚科学会と協力して、皮膚についての正しい知識の普及や、皮膚科専門医療に対する理解を深めるための啓発活動を行っています。全国各都道府県で、一般の人を対象に、無料で参加できる講演会や皮膚検診、相談会を多数開催しています。アトピー性皮膚炎やニキビの改善法といった、ネットなどであふれている様々な情報に惑わされないよう、こういう機会を利用しながら正しい知識を得て、健康な皮膚で過ごしたいものですね。

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    『皮膚感覚の不思議』
    「なぜ、くすぐる仕草をされるだけでもくすぐったい?」「ツボ押しは痛いのに、なぜ気持ちいい?」「痛みは我慢できるのに、なぜ痒みは掻かずにいられない?」「見ず知らずの人に触れられるとぞっとするのに、恋人に触れられると、なぜうっとりする?」――くすぐったい、痒い、痛い、気持ちいい、の皮膚感覚の正体に迫ります。

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