【サイエンス 7days】 第97回 12月4日~12月10日

  • 2017/12/04

    • ニュース

    第97回 12月4日~12月10日
    「もんじゅ」でナトリウム漏れ事故

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第97回は今日12月4日から12月10日までの一週間をみていきましょう。

    12月4日 小石川養生所が開設される(1722年)

    江戸の町医、小川笙船(1672~1760)が目安箱に投じた上書(意見書)に、8代将軍徳川吉宗が賛同し、小石川薬園(現在の小石川植物園)内に貧窮病人の施療所「小石川養生所」が開設されました。町奉行の支配下に与力2名、同心6人が養生所掛として勤め、多くの医師が診療に当たったといいます。診療所は幕末まで続きました。治療期間中は飲食・衣服・寝具が支給されましたが、開設当初は薬草の効能を試験することが密かな目的であるとする風評が立ち、敬遠する人も多かったといいます。しかしそうした風評が消えると、利用者も増えて、最盛期には150人を超えたといいます。東大付属小石川植物園内に当時の井戸が今も残されています。

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    『欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」』
    日本人には、日本人のための病気予防法がある!
    同じ人間であっても、外見や言語が違うように、人種によって「体質」も異なります。 そして、体質が違えば、病気のなりやすさや発症のしかたも変わることがわかってきています。
    欧米人と同じ健康法を取り入れても意味がなく、むしろ、逆効果ということさえあるのです。
    見落とされがちだった「体の人種差」の視点から、日本人が病気にならないための方法を、徹底解説!

    12月5日 幽霊船「マリーセレスト号」が発見(1872年)

    米国の287トンの帆船「マリーセレスト号」は、この年の11月7日、船長とその妻子、船員7名を乗せてニューヨークを出帆、イタリアに向かいましたが、無人のままポルトガル西方沖を漂流しているのが発見されました。船内は整頓され食料や積み荷もあり、詳細な調査にもかかわらず、なぜ船が放棄されたのかは、今もナゾに包まれています。船長の日記の最後は「妻ファニーが」で中断していました。船長はこの後何を書こうとしたのでしょうか?

     

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    『図解・船の科学』
    「揺れない超高速船」を実現したユニークな船型とは?
    超高速と自在な後進・横進・その場回頭を実現した推進装置とは?
    超高速船・超巨大船のメカニズムを図解でわかりやすく解説します。

    12月6日 電算機プログラムに著作権(1982年)

    テレビゲームプログラム著作権訴訟で、東京地裁が初めて、コンピュータ・プログラムを著作物とし、制作者に著作権があることを明確にしました。判決を受けて、1985年、デジタル化時代に対応して著作権法の一部が改正されます。1986年にもさらに同法の一部が改正され、新たにデータベースが著作物として保護されることになりました。

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    『理系のための法律入門 第2版 デキる社会人に不可欠な知識と倫理』
    技術者・研究者が知っておきたい「法律のツボ」
    大事な権利を失ったり、重い責任を負うことになったり……
    理系であっても、法律の基本的な知識がないと、思いがけない場面で痛い目に遭ってしまいます。
    自らの身を守り、能力を最大限に活かすための「理系に必要な法律」をわかりやすく解説します。

    12月7日 昭和東南海地震(1944年)

    東南海地震は、紀伊半島沖から遠州灘にかけての海域(南海トラフの東側)で周期的に発生するとされている海溝型地震です。規模は、M8クラスに達する巨大地震で、約100年から200年周期で発生すると考えられています。最新のものは、1944年12月7日に紀伊半島南東沖を震源として発生したもので、東海・近畿地方に甚大な被害をもたらしました。 尾鷲ほか熊野灘沿岸では8~10mの大津波が発生し、死者998人、負傷者3059人、家屋全壊25万6130戸、半壊4万6950戸の被害が出ました。第二次世界大戦中に起きた巨大災害だったため、軍部が情報統制を行い、被害の詳細は報道されませんでした。

    東南海地震の震度分布

     

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    『富士山噴火』
    美しい姿で日本のみならず世界各地から観光客が訪れる、世界遺産「富士山」。
    しかし、富士山はいつ噴火するかわからない活火山です。もしXデーが来たら、どんな被害が出るのか、どう防げばよいのかを「火山の権威」が緊急提言します。

    12月8日 高速増殖炉「もんじゅ」でナトリウム漏れ事故(1995年)

    動力炉・核燃料開発事業団が開発した日本初の発電用高速増殖炉原型炉「もんじゅ(出力28万kW)」は、1991年5月18日に運転を開始し、1994年に臨界に達しました。しかし、翌年には、試験運転中に冷却材のナトリウム漏れ事故を起こし、早々に運転停止に追い込まれます。事故後に、虚偽の報告をするなどの度重なる隠蔽工作をしたため、科学技術庁は動燃改革検討委員会をつくり、動燃組織の見直しを進めます。その結果、新型転換炉「ふげん」事業は廃止され、高速増殖炉や核燃料サイクルの開発は新法人の核燃料サイクル開発機構に移行し、1998年9月30日に解団されました。
    その後、運転再開のための本体工事がようやく2007年に完了し、2010年5月6日に2年後の本格運転を目指して運転を再開しますが、事故やトラブルが続発。2010年8月の炉内中継装置落下事故が起きて、再び稼働ができなくなりました。その後、2011年に起きた東京電力福島第一原発事故で、原子力行政の見直しが進み、ついに2016年12月21日廃炉が正式決定されることになります。
    「夢の原子炉」と言われ、莫大な税金が投じられた「もんじゅ」ですが、結局、実稼働日数はわずか250日でした。日本国政府は、使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル事業」は継続する方針を打ち出しており、「高速実証炉」の開発に着手するそうですが、同じことの繰り返しにならなければよいのですが……。

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    『日本の原子力施設全データ 完全改訂版』
    原子炉全54基+関連施設を網羅した「読むデータブック」。
    炉のタイプ、出力、所在地、建設費、主なトラブル、海抜・海岸からの距離、業務内容……。「どこに何があり、何をしているのか」がすべてわかるハンドブックです。原発から燃料加工・再処理施設、大学や企業が持つ研究炉まで、数ある原子力施設の全貌がこれ一冊でわかります。

    12月9日 日本初のグライダーが飛ぶ(1909年)

    陸軍大尉の相原四郎が、竹骨製の複葉式グライダーを自動車で牽引して、試験飛行を行いました。場所は 東京・上野の不忍池で、約40mを滑空して池に墜落したそうです。

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    『飛行機事故はなぜなくならないのか 55の事例でわかった本当の原因』
    飛行機事故による死者は、全世界で年間500人程度。飛行機による重大事故の発生率は年々減る傾向にありますが、事故を完全になくすことは不可能だと言われます。なぜ飛行機事故はなくならないのでしょうか? 日本を代表する航空評論家が、過去の飛行機事故の事例を分析し、事故はなぜ起きたかを検証したうえで、事故を減らすために機材や安全装置がどのように進歩してきたかを解説します。

    12月10日 湯川秀樹日本人初のノーベル物理学賞受賞(1949年)

    理論物理学者の湯川秀樹(1907~1981)は、1935年核力とβ崩壊を媒介する場の量子として中間子の存在を予言、1947年に非局所場の理論を提唱し、1949年に見事ノーベル賞を受賞します。このニュースは、敗戦・占領下で自信喪失状態にあった日本国民に大きな力を与えました。

     

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    『量子力学の世界』
    湯川秀樹の愛弟子・片山泰久が数式ナシで量子力学のエッセンスを解説します。湯川秀樹がよせた序文も必読です!

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