【サイエンス 7days】 第103回 1月15日~1月21日

  • 2018/01/15

    • ニュース

    第103回 1月15日~1月21日
    スターリングらがホルモンを発見

    地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今週も "サイエンス7days" のコーナーをお届けします。

    "サイエンス7days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介する「この日なんの日」のコーナーです。

    第103回は今日1月15日から1月21日までの一週間をみていきましょう。

    1月15日 アスワン・ハイ・ダム完工式(1971年)

    1902年に建設されたエジプト・ナイル川のアスワン・ダムのさらに上流64kmに、世界最大のロックフィル方式のダムが着工されたのは1960年のこと。当時のナセル大統領がソ連の支援を受けて国家的事業として取り組みました。水没地域の9万人におよぶ住民の移動と、遺跡アブ・シンベル神殿などの移転作業が加わったこともあり、工事期間は10年間におよび、「現代のピラミッド」と呼ばれた難工事となりました。高さ111m、幅520m、堤長3600m、堤頂は幅40mの道路、貯水量1570億トン、年間最大発電量は100億kw。ダムでできた人造湖(ナセル湖)は、長さ500km、幅(平均)10kmとすべてにおいて桁外れなダムとなりました。

    上空から見たアスワンハイダム

     

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    『古代世界の超技術』
    ボイル・シャルルの法則を応用していた「古代ギリシャの自動扉」。鉄筋コンクリートをはるかに上回る「ローマン・コンクリート」の強度。カミソリの刃さえ通さない、「インカの石組み術」の驚異。最新の計測装置と0.0002日の誤差しかない、超精密な「マヤの天文学」。現代のハイテクを知り尽くす半導体研究者が、自ら体験・実験して読み解く「技術史ミステリー」

    1月16日 スターリングらがホルモンを発見(1902年)

    英国の生理学者E.H.スターリング(1866~1927)が、生理学者W.M.ベイリス(1860~1924)とともに、十二指腸から分泌される消化管ホルモンのセクレチンを発見しました(セレクチンは膵液の分泌を促進するタンパク質ホルモン)。
    スターリングらは、セレクチンのように特定の組織や器官に微量で変化を生じさせる物質を、当初「化学的伝令」と名付けましたが、1905年に「ホルモン」と改称しました。
    ホルモンは、「刺激する」「興奮させる」の意を持つ古代ギリシア語をもとに命名された造語です。ホルモンの発見を皮切りに、その後、生理学は著しく進歩することになります。

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    『ストレスとはなんだろう』
    私たちは当たり前のように「ストレス」という言葉を使うが、実は、この言葉が誕生してから、約80年しか経っていない。すべての病気の原因が病原体にあると信じられていた1930年代、若き天才科学者 ハンス・セリエは、心や肉体へのストレスが体の変調をもたらすという画期的な「ストレス学説」を提唱した。医学を革新した天才的な閃きはいかにして生まれたのか? 科学者たちが織りなす人間ドラマを通じて、「ストレス学説」誕生の秘密に迫る力作

    1月17日 独の実験物理学者F.W.G.コールラウシュ没(1910年)

    コール・ラウシュ・ブリガ回路という、交流による電解質の抵抗測定法を考案し260種の溶液の精密測定に成功しました。こうした知見を積み重ね、「イオン独立移動の法則」を発見して、溶液中の「易動度」の概念を確立しましたが、今一歩のところで「自由イオン説」には到達できませんでした。コールラウシュは、弦電流計、磁力計の考案者としても知られています。

    コールラウシュ

     

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    『イオンが好きになる本』
    物質の基本である原子や分子で、電子が離れたりくっついたりしたものがイオンです。酸とアルカリの反応も、電池のメカニズムも、イオンなしでは語れません。
    本書はそんなイオンに焦点をしぼり、米山先生お得意の対話形式で読物風に仕上げられています。本書を読めば、化学の“難関”といわれる「イオン」を好きになるはずです。

    1月18日 探検家R.F.スコット(1868~1912)が南極点に到達(1912年)

    英国の海軍軍人R.F.スコットは、苦難の末、南極点に達しましたが、そこにはノルウェーの探検家R.アムンゼン(1872~1928)が約4週間前にすでに到達していた証拠が残されていました。先陣争いに敗れた失意のスコットを含め隊員全員が、基地まであと十数kmというところで、ブリザード(寒気と吹雪を伴う強風)に力つき、凍死してしまいます。スコットの南極行は「世界最悪の旅」としていまなお語り継がれています。

    スコット

     

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    『山に登る前に読む本』
    たとえば、ある山に登ろう、と決心したとき、体力はどれくらい必要で、水と食料はどれくらい持って行けばいいのでしょうか。体力とは自動車のエンジンのようなもので、自分のエンジンが大型なのか小型なのかを理解しておくことも大切。さらに、山の気温はどれくらいで、衣服はどれほど持って行けばいいのか。食料、水はどうか。本書は、このような問いに答えるべく、登山というスポーツを環境・運動生理学の立場から科学的に解説した作品です。

    1月19日 銀河系外宇宙で水の存在を発見(1977年)

    独のマックス・プランク研究所は、星雲「IC133」の観測から、水分を発見し、生物存在の可能性を示唆しました。その後も、同様な発見は続き、2011年には、コロラド大学ボルダー校のジェーソン・グレン准教授らが、地球の340億倍の質量を持つクエーサーを分析したところ、数百光年の範囲に広がる大量の水蒸気があることがわかりました。実に、地球上の海水の100兆倍の水に相当するそうです。あまりにスケールが大きくて、想像がつかないですね……。

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    『地球はなぜ「水の惑星」なのか』
    地球は「水の惑星」と呼ぶにふさわしい天体だ。しかし、地球の水の「起源・分布・循環」という三つの謎は、大きな未解決問題として残されている。水がこの惑星にどんな影響を与えてきたかの謎に、地球誕生からプレートテクトニクスまで、さまざまな角度で迫る。

    1月20日 アレクサンドリア建設(前332年)

    エジプトのアレクサンドリアは、ギリシアのマケドニア王であったアレクサンダー大王(前356~前323)が建築家ディノクラテスに命じた作らせた巨大都市。着工は4月7日。ほぼ完成したのはプトレマイオス2世(前308~前246)の時代でした。アレクサンドリアは、プトレマイオス朝の首都として発展し、一時は人口100万人を超えたともいわれています。ムセイオン、大図書館、世界七不思議の1つファロス灯台などの建築物も有名です。

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    『城の科学』
    「城」といって多くの人がまず思い浮かべるのは、高くそびえ、圧倒的な存在感をもつ「天守」です。現代でいう高層建築の天守は、400年以上前から、当時の最高の建築技術によって造られました。そこには様々な役割や目的、工夫の数々。また、上下の階を貫く「通し柱」や、あえて古材を再利用する工夫など、さまざまな城造りの技術が見られます。 全国に現存している12の天守、そしてとくに国宝に指定された姫路城、松本城、松江城、彦根城、犬山城を中心に、その構造や素材、装飾、工夫を、美・知・技の見地から読み解いていきます。

    1月21日 超音速旅客機「コンコルド」が運航開始(1976年)

    英仏共同開発の 超音速旅客機(SST)コンコルドが就航しました。全幅25.6m、全長62.1mのスマートな機体で、ターボエンジン4基を持ち、最大速度マッハ2.02。他の旅客機を圧倒するスピードを持ちながら、乗客定員が128と少ないうえに、航続距離も短かったため、採算性が悪く、あまり普及しませんでした。高燃費、騒音、衝撃波(ショックウェーブ)、オゾン層破壊などの問題点を抱えていたコンコルドは、1979年6月の第16号機で生産が打ち切られることになります。運行開始からわずか3年後のことでした。

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    『図解・飛行機のメカニズム』
    セスナからジャンボジェットまで、軽く丈夫な機体の構造や安全のための工夫、操縦システム、エンジンと燃料系統、機体システムなど、「より安全に速く大量に」を目指す航空技術の最先端を網羅! 仕組みと実際の作動状況を豊富なビジュアルで解説します。

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